法律学演習Ⅳ
担当者金澤  誠教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングSEM-402

授業の概要(ねらい)

 この演習は、憲法にかんする裁判の当事者たちの「気持ち」を考えることが第一の目的です。「逆転裁判」みたいにゲーム感覚で、「原告がどう攻めたか?」「相手がどういう『防御』をしたか?」「どうすれば『正反対』の結論になったか?」といったことをまず考えます。そして、その「気持ち」を少しずつ法的言語に「翻訳」していくことになります。
 最初のうちは、有名な事件を教員とともに考えます。のちに学生さんが自らテーマを選び、学生さんだけによる研究になります。専門論文も読みます。工夫次第では、法廷教室での模擬裁判、グループ討論、ディベートも可能です。人に物事を伝えることは難しいですが、逃げずにチャレンジしてみましょう。
 「まじめ」だけれども、ほんの少し「ユーモア」を組み合わせて、相手チームに負けないためには、どうしたらよいかを、性格悪く(!)考えたりします。緊張しながら、票はもらえるだろうか?と判決(投票)を待ちます。ここでは、どちらの意見もイーブンに理解できないと、意味がありません。
 新しいチームで、次はどの役をやろうかと考えます。視点を変えたり、発想の転換をしたり……このサイクルこそが、学修・研究・成長です。いずれにせよ、素材選び、盛り上がり・遊び・研究にしても、すべては顔ぶれ次第です。主役は、学生の皆さんですので、どうかそのことをお忘れなく……

授業の到達目標

 憲法にかんするより高度な知識を獲得し、憲法問題について、その問題点を的確に把握し、問題解決のための提言をおこなうことができる。

成績評価の方法および基準

積極的に参加して貢献することが重要です(40%)。発表やプレゼン(場合によっては、レポート)の内容(の上達度)も考慮します(40%)。報告者は、予習として、割り当てられた文献ないし判決を要約し、論点を提示しながら、自己の見解をレジュメ(または、PP)にまとめます(20%)。発表をする際には、図書館に通って、勉強をする必要があります。コピペは、禁止です。すぐバレます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献

準備学修の内容

憲法にかんする事件は、よく報道されています。それを自分で発見することが重要になります。毎回配られる教材を読んできて、それをノートにまとめておく必要があります。資料として配布する問題演習、公務員試験を解いてくること、判例の要約が求められます(90分)。

その他履修上の注意事項

①この演習は、プレゼンや議論をするという積極的な作業をおこないます。そうしたことに興味ある好奇心のある学生さんの受講を歓迎します。自分のテーマを考えておいてください。
②楽しみながら勉強することが演習のコンセプトです。たまには苦しんでもらいます。でも、ゼミでの恥は、もしかしたら、いつかはいい経験に変わるかもしれません(?)。

授業内容

授業内容
第1回はじめに
第2回論文を知る
第3回論文を調べる
第4回論文を調べる
第5回論文を比較する(比較法を含む)
第6回論文にコメントを付ける
第7回論文を読む
第8回論文の背景を知る
第9回論文の教室
第10回レポートの意義を知る
第11回レポートを書く・表現する
第12回レポートを育てる
第13回レポートが批判される(外部講師の話を聞く)
第14回レポートにコメントを付ける
第15回まとめにかえて