イタリア文化論Ⅱ
担当者横田 太郎
単位・開講先選択  2単位 [外国語学科 英語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリングEUS-106

授業の概要(ねらい)

イタリアといえば、優れた美術や音楽、また、デザインや料理、あるいは、サッカーなどが思い浮かぶことでしょう。しかし、イタリア、とくに1400年代のフィレンツェは、学問とはなにかという問題について大いに議論がなされた土地でもあります。当時の学問とはすなわち読書です。そこで、この授業では「読書とはなにか」という疑問を、人文主義者の言葉を通して考えていきます。
後期は、レオナルド・ブルーニの思想に代表される市民的人文主義に対する反応の一つとして、レオン・バッティスタ・アルベルティの学問観に焦点を当て、知の在り方として、読書がいかに不完全であるとみなされているのか、確認していきます。

授業の到達目標

我々にとってなじみのうすい人文主義者の思想に触れて、イタリア文化についての理解を深める。
人文主義者の思想に、我々のそれとは異なる部分と同時に、共通する部分もあることを認識する。

成績評価の方法および基準

出席、リアクションペーパー、授業への参加態度、期末試験(受講生の数によってはレポート)により、総合的に評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書適宜プリントを配布します。
参考文献

準備学修の内容

基本的に予習の必要はありませんが、事前に配布したプリントに目を通してきてもらう場合もあります。

その他履修上の注意事項

授業では、人文主義者によるテクスト(主に和訳)を一緒に読んでいきます。新たに触れる思想に対する自分なりの意見を、リアクションペーパーを通して積極的に表現してもらいます。また、期末試験(あるいはレポート)も授業で扱った内容を踏まえて出題されますので、そのためにも授業には必ず出席してください。
なお、以下の授業計画はあくまでも計画です。授業の進み具合、また、受講生の興味に応じて、変更する可能性があります。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回1400年代前半におけるフィレンツェ学問界の動向
第3回同上
第4回アルベルティ:先輩文人への知的挑戦
第5回同上
第6回同上
第7回アルベルティ:『文芸の利益と不利益』
第8回同上
第9回同上
第10回同上
第11回アルベルティ:読書と経験
第12回同上
第13回読書はなにをもたらすのか
第14回同上
第15回まとめ