卒業研究Ⅱ
担当者辻  政博
単位・開講先必修  4単位 [初等教育学科 初等教育コース]
科目ナンバリングTHE-402

授業の概要(ねらい)

 「造形素材の研究」をテーマに活動する。
 子どもの造形表現、造形活動は、「材料・場」「操作」「イメージ」などを基本的な造形要素から成り立っている。本演習では、造形表現、造形活動を成り立たせている「造形素材」に着目し、造形教育への理解を深めながら、研究を進める。
 「自然材」「人工材」「描画材」に加え、「環境」や「人とのかかわり」の視点からも研究を進める。また、関連して「遊び」のもつ教育的意義にも着目し、子どもの表現活動を捉えていく。
 「造形素材の研究」における各視点を基に、自分のテーマを設定し、実技とリサーチ、子どものための造形ワークショップの模擬授業等を通して、造形表現や造形教育への基礎的な知識・技能を一層深めながら、実践的指導力を身に付ける。
 レポートを作成し、プレゼンテーションできるようにする。
 研究のまとめでは、作成したレポートを基に発表と協議を行なう。レポートは、冊子としてまとめ、研究の成果物にするとともに、今後の研究の基礎資料とする。
 さらに、習得した基礎的な知識を生かしながら、自主企画イベント等で、活用し、獲得した知識の社会化を図る。

授業の到達目標

 ・「造形素材の研究」を通じて、造形教育の基礎的な知識・技能を身に付ける。
 ・発想や構想の能力を高め、創造的な技能を働かせ、自分なりの表現活動ができるようにする。
 ・造形教育の基礎的な実践的指導力を身に付けるとともに、自主企画イベント等で内容を深めたり、活用できるようにしたりする。
 ・課題について、リサーチし、レポートを作成し、プレゼンテーションできるようにする。

成績評価の方法および基準

 ①製作及び鑑賞の活動 40%
 ②レポート、発表 30%
 ③授業や自主企画イベント等への関心・意欲・態度 30%
 ④出席(2/3以上)
 …以上の観点から総合的に判断する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書○テキスト:特になし。
○参考文献:適時指示する。
参考文献

準備学修の内容

 ○造形素材研究、及び、レポートの作成、自主企画イベント等、授業外での学習が不可欠となるので、留意すること。
 ○研究を深め、活用する能力を高めるために、学生の自主企画として①「ゼミ合宿」、②「子どもワークショップ、美術館鑑賞等のイベント、交流会」、③「ゼミ学習成果発表会・展覧会」等、授業外、学外での活動も実施しますので、自主的、積極的に活動すること。

その他履修上の注意事項

 ○研究の根底に「子どもの視点」をもち、自ら進んで学習に挑んでください。
 ○レポート作成や研究発表に際して、デジカメやPC機器を有効に活用してください。
 ○ゼミ生同士(同学年、異学年)の連絡、交流を密にして協同の学習、研究を進めてください。
 ○習得した基礎的な内容をもとに、さらに自主企画イベント等で、活用し、獲得した知識の社会化を図ってください。
 ○進度や学習状況で、内容を適時変更する場合がありますので、留意ください。

授業内容

授業内容
第1回 ・オリエンテーション(授業の目的、内容、方法、評価などについて)
 ・夏季休業中の自主研修、美術館研修の発表、報告
第2回 ・自主テーマによる製作①-1身の回りの人工材を活用した製作に取り組む。
第3回 ・自主テーマによる製作①-2身の回りの人工材を活用した製作に取り組む。
第4回 ・自主テーマによる製作①-3身の回りの人工材活用した製作について作品や製作のプロセスを基に協議し、振り返る。
第5回 ・自主テーマによる製作②-1身の回りの自然材を活用した製作に取り組む。
第6回 ・自主テーマによる製作②-2身の回りの自然材を活用した製作に取り組む。
第7回 ・自主テーマによる製作②-3身の回りの自然材を活用した製作について作品や製作のプロセスを基に協議し、振り返る。
第8回 ・自主テーマによる製作③-1顔料から自家製の絵の具をつくり製作する。
第9回 ・自主テーマによる製作③-2顔料から自家製の絵の具で製作した作品や製作のプロセスを基に協議し、振り返る。
第10回 ・自主テーマによる製作④ -1粘土の焼成について知り、製作する。(成形)
第11回 ・子どものためのワークショップ模擬授業①グループワークで「造形素材の研究」を通じて得た造形教育の基礎的な知識・技能を基に子どものためのワークショップを実施する。
第12回 ・子どものためのワークショップ模擬授業②グループワークで「造形素材の研究」を通じて得た造形教育の基礎的な知識・技能を基に子どものためのワークショップを実施する。
第13回 ・自主テーマによる製作④ -2粘土の焼成を行い焼き物の特性について学ぶ。(焼成)
第14回 ・学習内容のリフレクションとレポートの提出。
第15回 ・授業のまとめ(発表と研究冊子の作成)とゼミ展覧会の準備を行う。