担当者 | 苅込 俊二教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [国際経済学科] | |
科目ナンバリング | SEM-301 |
「21世紀はアジアの時代」と言われて久しいが、実際、アジアの発展は目覚ましく、日本はアジアの成長をいかに自国に取り込むかが問われている。また、日本企業においてもアジア市場を目指すことが当然となり、アジアで活躍できる人材が求められている。こうした環境下では、アジアをよりよく知らなければならないが、アジアは政治、経済、社会、文化面で多様性があり、様々な特徴を持った国・地域から構成されており、一括りできない地域であり、かつ日々ダイナミックに変貌を遂げている。本演習では、開発経済学・国際経済学の視点からアジア経済の発展過程及び日本とアジアとの経済関係について研究する
演習Ⅰでは、開発経済学に関する書籍を輪読し、開発経済学の考え方や分析視点、さらには世界経済の概要を理解することに力点が置かれるが、同時並行的にグループ学習を行う。グループごとにアジアの中から1国・経済を選択し、その国・経済がどのような政治、経済的特徴を持っているか、また日本とどのような関係にあるかを調べて、発表してもらう
アジア諸国の多様性、特徴を理解するとともに、日本とアジア諸国の経済関係を理解できるようにする。また、本演習を通じて、世界の中のアジア経済や日本の役割について自身の見解を持てるようにするとともに、論理的思考能力や文章表現能力、プレゼンテーション能力の向上といった、社会で必要な能力を高めることも目標としている
ゼミへの参加と発表、グループワークなどで総合的に評価
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』 | ロバート・C・アレン (著), グローバル経済史研究会 (翻訳) | NTT出版 |
参考文献 | 『なぜ貧しい国はなくならないのか 正しい開発戦略を考える』 | 大塚啓二郎 | 日本経済新聞出版社 |
参考文献 | 『メコン地域開発とアジアダイナミズム』 | トランヴァントゥ, 苅込 俊二 編著 | 文眞堂 |
事前学習においては、購読図書の該当範囲を読み、授業での議論に備える。事後学習においては、ゼミでの議論を踏まえて、関連文献を読むなどして理解の深化に努めること。なお、発表者は、早くから準備に取り組み、資料作成にあたるとともに、担当部分に対する自分なりの意見を整理しておくことが求められる
本ゼミは通年での活動を想定しており、演習Ⅰ、演習Ⅱを継続履修することを望む。履修生はゼミ活動に積極的に取り組み、グループの中で効果的に貢献する方法を模索してもらいたい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション:本演習の目的と概要 |
第2回 | 開発経済論を学ぶ意義:豊かさとは何か |
第3回 | テキスト輪読:第1章「大いなる分岐」報告と議論 |
第4回 | テキスト輪読:第2章「西洋の勃興―最初のグローバル化」報告と議論 |
第5回 | テキスト輪読:第3章「産業革命」報告と議論 |
第6回 | テキスト輪読:第4章「工業化の標準モデル―ドイツとアメリカ」報告と議論 |
第7回 | テキスト輪読:第5章「偉大なる帝国―インド」報告と議論 |
第8回 | PC演習:基本的な経済データを入手・加工する① |
第9回 | PC演習:基本的な経済データを入手・加工する② |
第10回 | テキスト輪読:第6章「南北アメリカ」報告と議論 |
第11回 | テキスト輪読:第7章「アフリカ」報告と議論 |
第12回 | テキスト輪読:第8章「後発工業国と標準モデル―帝政ロシアと日本」報告と議論 |
第13回 | テキスト輪読:第9章「ビックプッシュ型工業化―ソ連・戦後日本と東アジア」報告と議論 |
第14回 | ゼミ生による発表及び討論① |
第15回 | ゼミ生による発表及び討論② |