演習Ⅰ
担当者中西 宏太教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

ダイナミックに進む東南アジア・ASEANの経済発展と地域統合を捉え、各国の経済成長や歴史、政治分野の地域研究を基礎としながら、ASEAN諸国の経済・政治・社会の変容を包括的・学際的に理解することを目的とする。テーマとしては、政治経済の硬いものから、社会文化の柔らかいものまでを扱う。
 講義授業では、各回ASEAN・東南アジアについてのテーマ別講義を30分程行い、それについてのディスカッションなどを45分ほど行う。また、発表授業では、タームペーパー作成のための中間発表を行い、調査研究と論文作成、ディスカッションの方法を実践的に学ぶ。

授業の到達目標

ASEAN・東南アジア事情に詳しくなる。
自らの関心テーマを見つけ、調査、論文作成の方法を学ぶ(レポート型)。
発表スキルの獲得とともに、他者の発表に対する建設的なコメントができるようになる。

成績評価の方法および基準

タームペーパー(レポート。A4で5枚程度):60%
中間発表、ディスカッション他:40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『現代アジア経済論』遠藤環・伊藤亜聖・大泉啓一郎・後藤健太 編有斐閣ブックス
参考文献『東南アジアを知るための50章』今井昭夫編集代表明石書店
参考文献『現代ASEAN経済論』石川幸一・朽木昭文、清水一史編著文眞堂
参考文献『ASEANを知るための50章』黒柳米司・金子芳樹・吉野文雄編著明石書店
参考文献その他、各自の関心テーマに沿ったものを紹介する。

準備学修の内容

準備は特にないが、講義や文献を参考にしながら、タームペーパーのための関心テーマを1ヶ月程度で見つけること。テーマは、東南アジア・ASEANにかかる経済、政治、社会、文化、歴史、産業など各自の関心事であれば何でも可。

その他履修上の注意事項

ゼミは毎回出席が原則。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション(演習概要・評価基準の説明)、メンバー自己紹介。
(以下、講義日程や内容はメンバーの関心等によって変更の可能性あり)
第2回講義(1)とディスカッション(地理、歴史、文化、民族、宗教)
「なぜ、東南アジアには、仏教、イスラム教、キリスト教、ヒンズー教の全てがあるのか」
*タームペーパーの書き方(1)「Why, What, Howについて」
第3回講義(2)とディスカッション(キャッチアップ型工業化:経済成長論)
「どうやってマレーシアやベトナムは経済発展してきたのか」
*タームペーパーの書き方(2)「調査方法について」
第4回講義(3)とディスカッション(社会、ジェンダー、他)
「なぜ、東南アジアにはゲイやオカマが多いのか」「なぜ、ASEANでは女性の管理職が多いのか」「なぜ、ミャンマー人にはファミリーネームがないのか」
*タームペーパーの書き方(3)「構成について」
第5回テーマ発表(1)「タームペーパーのテーマ候補について」
第6回テーマ発表(2)「タームペーパーのテーマ候補について」
第7回講義(4)とディスカッション(ASEANの日系企業進出)
「なぜ、東南アジアは日本車だらけなのか」
第8回講義(5)とディスカッション(開発独裁と経済成長、上からの近代化)
「デビ夫人って、誰の夫人?」「なぜ、シンガポールは明るい北朝鮮と呼ばれるのか」
「北京コンセンサスって何?」
第9回講義(6)とディスカッション(食文化)
「どの国の料理が一番美味しいか?」「麺、飯、フルーツ?」
「醤油とニョックマムは違うのか?」
第10回講義(7)(移民労働)
「なぜ、ベトナム人はたくさん日本に働きに来るのか?」
「なぜ、タイでは250万人ものミャンマー人が働いているのか?」
「なぜ、フィリピン人は世界中で働いているのか?」
第11回中間発表(1)タームペーパー概要発表
第12回中間発表(2)タームペーパー概要発表
第13回中間発表(3)タームペーパー概要発表
第14回講義(8)とディスカッション(ASEAN)
「ASEANは何を目指しているのか?」「なぜ、ASEAN経済共同体がつくられたのか?」
第15回講義(9)とディスカッション(貿易と投資の自由化、サプライチェーンの確立)
「なぜ、ASEANは自由貿易協定(FTA)が好きなのか?」「AFTA、RCEP、TPP11って何が違うのか?」