演習Ⅰ
担当者野間 小百合
単位・開講先必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

国際的な生活の中で発生してくる法律問題をとり扱うのが「国際私法」という学問領域ですが、それがどのような法律なのか、また、なぜ、問題とされているのか、というような点について、基本的知識を提供します。毎回授業では、具体的事例を提示し、その事例が、①「何に関する問題なのか」を明らかにし、②「何条文が適用されるのか」、③「条文の解釈」、④「具体的事例へのあてはめ」、⑤「結論」を自ら導けるよう報告等を通じて演習を行っていきます。また、各回のテーマに沿った練習問題に挑戦してもらいます。その問題に取り組みながら、具体的なイメージに基づく論理的な思考方式を習得してもらいたいです。なお、適時、国際私法の演習のみならず、就職活動等に必要な素養を身につけるようなテーマを選定しグループディスカッションやディベートを行います。

授業の到達目標

国際私法という領域について規定する「法の適用に関する通則法」という条文の文言理解と、具体的な事例に基づいて、どこの国の法律を適用するのかといった準拠法の決定方法を理解し、説明できること。

成績評価の方法および基準

業の成績は、授業への貢献として授業内レポートの提出30%(少なくとも3回に1回程度簡単な授業内レポートを実施す る)、期末試験70%で評価します。「知的能力・技能の定着」は主として授業内レポート、「知識・理解の定着」は主として期末試験で評価することとします。授業に積極参加する者は高く評価します。なお、全体の授業の1/3以上欠席の場合にはいかなる理由があっても単位を認めま せん。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『国際関係私法入門(第4版)』松岡博編有斐閣
参考文献

準備学修の内容

授業で行った演習問題の復習が望まれます。

その他履修上の注意事項

配布資料、六法、教科書は授業で使用しますので必ず持ってきてください。
※配布資料はLMS上で各自で印刷して持参してください(LMS上にある資料は配布しませんのでご了承ください)。 試験当日は配布資料と手書きノートのみ持ち込み可とします。
出席日数が不足したことへの配慮は一切しません。
また、試験日以外での試験の実施、期限後のレポートの提出も一切認めませんので、以上の点を御理解の上登録してください。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回国際私法の基礎知識・権利能力の準拠法
第3回自然人の能力に関する準拠法(法適用通則法第4条)
第4回後見開始の審判の準拠法(法適用通則法5条)
第5回失踪宣告の準拠法(法適用通則法第6条)
第6回法律行為の成立及び効力に関する準拠法(法適用通則法第7条—第9条)
第7回法律行為の方式に関する準拠法(法適用通則法第10条)
第8回前半のまとめ
第9回法人等に関する準拠法 (条文の規定なし)
第10回消費者契約の準拠法(法適用通則法第11条)
第11回労働契約の準拠法(法適用通則法第12条)
第12回物権の準拠法(法適用通則法13条)
第13回事務管理及び不当利得の準拠法(法適用通則法14条)
第14回不法行為の準拠法(適用通則法17条)
第15回まとめ