英米法Ⅰ
担当者藤木 貴史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングFUL-301

授業の概要(ねらい)

 西洋法の体系は大きく2つに分かれています。一つは大陸法(Civil Law)であり、ドイツ・フランスが典型です。日本もこちらに属します。もう一つは英米法(Common Law)であり、イギリス・アメリカなどがこちらに属します。本講義では主としてアメリカを取り上げます。
 英米法Iでは、映像教材と講義を組み合わせながら、①英米法の特徴と大陸法の違い、②英米法における法の支配の確立過程を理解することを目指します。英米法Iと英米法IIは連続性が強いので、両方履修することを強く勧めます。

※授業は、レジュメを配布して進めます。講義中詳細に触れられない点については、参考書で学習するよう指示することがあります。

授業の到達目標

①英米法の基礎的な知識を習得する。
②英米法を知らない人に対して、日本法と比べながら、英米法の仕組みを説明することができる。

成績評価の方法および基準

期末試験:6割(説明問題/事案問題により、英米法の仕組みを説明できるかを測る)
レポート:4割(授業中の任意の回において複数、英米法知識の正確な理解を問う課題を課す)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『アメリカ法入門〔第5版〕』 伊藤正己・木下毅日本評論社(2012年)
参考文献『はじめてのアメリカ法〔補訂版〕』樋口範雄有斐閣(2013年)
参考文献『現代アメリカ法入門』丸太隆日本評論社(2016年)
参考文献『アメリカ法への招待』 スティーブン・ファンズワース〔笠井修・高山佳奈子訳〕 勁草書房(2014年)
参考文献 『アメリカ法判例百選』 樋口範雄ほか編有斐閣(2012年)

準備学修の内容

講義前:1時間30分程度を目安に、参考書の当該箇所を読む。不明点をノートに書きだし、講義において重点的に聞くべきポイントを理解しましょう。
講義後:1時間30分程度を目安に、参考書・レジュメの復習。友達・家族に、その日聞いた英米法のおおまかな仕組みを説明できる程度まで復習しましょう。

その他履修上の注意事項

【授業に臨む姿勢】
①講義中は、ノートを適切にとるなど、講義に集中することが求められます。
②ゲームや私事を見つけた場合には止めるよう注意をします。また、食事は禁止します。(飲み物を飲むのは構いません)。
③休まないで出席することは理解の前提となるので、その旨心がけてください。
【関連科目】
本講義の理解のためには、①日本国憲法、②民法(民法総則、契約法)、③民事訴訟法などの基礎的知識があることが望ましいです(ただし、これらの科目を履修していない学生でも、この講義を履修して構いません)。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回英米法と大陸法、日本法
第3回陪審(1):陪審とは何か
第4回陪審(2):裁判員制度との違い
第5回法律家の養成(1):ロースクールの仕組み
第6回法律家の養成(2):法曹一元について
第7回民事裁判制度(1):裁判管轄と適用法規
第8回民事裁判制度(2):証拠調べと判決
第9回民事裁判制度(3):クラス・アクション
第10回民事裁判制度(4):懲罰的損害賠償
第11回法の支配と英米法の歴史(1):イギリスにおける法の支配
第12回法の支配と英米法の歴史(2):植民地期アメリカにおける法の支配
第13回法の支配と英米法の歴史(3):独立宣言と合衆国憲法
第14回法の支配と英米法の歴史(4):違憲立法審査制度
第15回まとめ