授業の概要（ねらい）

　後期は主に、前期で勉強した「捜査」→「公訴の提起」の後の「公判手続」以降を扱います（ただし前期が短くて、「公訴の提起」の最後一部は後期に持ち越します）。裁判は事実認定及び刑の量定の二本柱で成り立っており、事実認定の方法として証拠法を学ぶことになります。
　私は検事歴１５年に加えて弁護士歴も１６年に及び、公判では検察官及び弁護人の双方を経験しています。刑事訴訟法は裁判員裁判及び公判前整理手続の導入によって大きく変わりましたが、裁判員裁判は全体の１～２％と極めて少ないのが現状です（耳目を浴びる殺人事件はすべて裁判員裁判ですが）。片や通常事件の公判手続は従来とほとんど変わらず、公判前整理手続もほぼありません。であるのに最後までこの二つを混同したままの人が多くて残念です。オンライン授業の継続ですが、実務の流れを追いながら、どのように公判が行われているのか、理解しやすい授業を心がけます。皆さんも積極的に取り組んで下さい。
　書く力を重視しているところ、前期の試験（範囲は「捜査」）が結構残念な結果だったこともあり、「公訴の提起」について中間試験を実施したいと考えています（この採点・評価はなし。模範解答をアップし説明するので、自分で勉強してください）。

授業の到達目標

　刑事法分野におけるある程度応用的な知識を有し、日々起こる事件の流れが分かり、説明できるようになること。

成績評価の方法および基準

　授業内試験（論述式２問）の採点結果によります。
　おおむねS１０％、A～C各３０％としています。

教科書・参考文献

準備学修の内容

　配布レジュメ、参考書で予習復習してください。

その他履修上の注意事項

　刑法総論はもちろん刑法各論も履修しておいてください。刑事訴訟法Ⅰも履修しておくこと。
　分からないときは録音済み講義内容を聞き直したうえ、「掲示板」で質問もしてください。
　中間試験の実施など適宜「連絡事項」に掲載しますので、見ておいてください。

授業内容