刑事政策
担当者堀田 晶子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングCRL-306

授業の概要(ねらい)

本講義は、前半で各種犯罪対策について検討し、後半で犯罪者処遇論を取り上げる。後半は主に施設内処遇・社会内処遇の現状を学び、両者の連携の在り方を模索する。特に矯正・保護の問題と向き合い、「更生とは何か」、「社会復帰とは何か」について主体的に考える力を養う。期末試験に加え、授業の中で適宜、ミニテストを課す。

授業の到達目標

①各種犯罪の実態を統計資料をもとに分析し、その対策を具体的に検討することができる。
②矯正・保護の現状を把握し、その実態と課題について自分の言葉で説明することができる。
③矯正・保護に関する専門的な知識をもとに、犯罪者処遇について客観的かつ主体的に考えることができる

成績評価の方法および基準

試験及びミニテストにより評価します。評価配分の目安は、試験70%、ミニテスト30%です

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『犯罪白書ー平成の刑事政策』(2019)法務省法務総合研究所編 (法務省HPからも閲覧可能 )
教科書『ビギナーズ犯罪法』(2020)守山正・安部哲夫〔編著〕成文堂
教科書『ビギナーズ刑事政策(第3版)』(2017) 守山正・安部哲夫 〔編著〕成文堂
教科書『要説 更生保護(第3版)』(2018)辰野文理[著]成文堂
参考文献『仮釈放の理論-矯正・保護の連携と再犯防止』(2017) 太田達也 慶應義塾大学出版会
参考文献『刑の一部執行猶予-犯罪者の改善更生と再犯防止〔改訂増補版〕』(2018) 太田達也 慶應義塾大学出版会
参考文献『リーディングス刑事政策』(2016) 朴元奎=太田達也〔編〕法律文化社
参考文献『よくわかる更生保護』(2016) 藤本哲也・生島浩・辰野文理 〔編著〕ミネルヴァ書房

準備学修の内容

授業にしっかりと取り組むことが第一です。毎回の授業で扱うテーマについて、自分で考え、まとめる力を養いましょう。疑問点が出てきたら、図書館を大いに活用し、テキストや参考書等を熟読し、学術論文にもあたってみてください。法務省や警察庁など公共機関のHPも参考になります。刑事政策は、まさに現在進行中のテーマを扱いますので、日頃から新聞やニュース等に触れておきましょう。自分で調べても答えが出ない問題については、友人と議論したり、教員に質問したりすると良いでしょう。

その他履修上の注意事項

①春期の「犯罪学」と「少年法」を履修しておくことが望ましいです。また、秋期は「被害者学」を同時に履修することをお勧めします。
②授業をよく聞いて、その都度レジュメに書き込むか、ノートを取るようにしてください。自分で書いて、理解することが大切です。授業の内容が聞き取れなかった場合は、あやふやのままにせず、すぐに教員に確認してください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション-刑事政策とは何か-
第2回刑罰論 財産刑
第3回各種犯罪対策① 薬物犯罪
第4回各種犯罪対策② 組織犯罪
第5回各種犯罪対策③ ストーカー
第6回各種犯罪対策④ 児童虐待
第7回矯正① 受刑者処遇の基本原則-刑事収容施設法の成立-
第8回矯正② 矯正処遇の3本柱
第9回矯正③ 開放的処遇
第10回矯正④ 仮釈放と満期釈放
第11回保護① 更生保護とは何か/保護観察官と保護司
第12回保護② 更生保護を支える人々
第13回保護③ 更生保護に関わる施設
第14回保護④ 矯正と保護の連携
第15回秋期のまとめと試験(予定)