担当者 | 高木 暢亮教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | SEM-337 |
この授業では、考古学の研究に関わる論文に目を通し、専門的な学術論文の読み取りができるようになることを目指す。これまで学術論文を読んだことがある人はほとんどいないはずなので、まずは論文の構成、専門的な学術用語などがきちんと理解できるようになることが目標となる。その上で最終的には、今現在どのような研究テーマが問題となっていて、どのような議論がおこなわれているかを理解できるようになってもらいたい。具体的には、履修者各自に論文を選んでもらい、選んだ論文についての書評を発表する形で授業を進めていくことになる。また、発表者以外の人は発表後に質疑応答の時間を設けるので、そこで発表について議論をすることになる。なお、卒業論文代替科目として履修している4年生は論文の書評ではなく、卒業論文のテーマに沿った発表をおこなっても良い。
1.専門的な学術論文の様式、学術用語などの基礎的な知識を学ぶこと。
一般向けの概説書などとは違って、学術論文の場合大まかな体裁や様式、構成などが決まっている。これを理解しているかいないかで論文を読み取るスピードや理解度がかなり違ってくる。また当然のことだが、専門的な学術用語も多く出てくる。こういった論文を読む上で必要となる基礎的な知識を学び習得することが目標となる。
2.論文のテーマ、なにが議論されているかを理解する能力を身につけること。
論文はある一定のテーマについて論じる形で執筆されている。そしてそのテーマはほとんどの場合、これまで多くの研究者によって議論されてきた内容に基づいている。論文のテーマや、議論の内容を理解することで、たとえば卒業論文を執筆するときに自分が何をテーマに選べばいいのかも自ずと決まってくるはずである。毎年卒業論文のテーマをなかなか決められない、という人がいるが、それは過去の研究史や今現在研究者の間でなにが問題として議論されているのかを十分に理解できていないことが原因となっているケースが多くみられる。論文を読んで一体なにがテーマとなっていて、なにが議論されているのかをきちんと把握できる能力は非常に大切である。この能力を身につけることが目標となる。
3.発表や議論に慣れること。
発表形式や議論形式の授業は嫌だという人は少なくないかと思う。しかし、就職活動をおこなうなかで避けて通れない面接もやはり人前で自分を主張するという行為であり、面接にグループ討論などが組み込まれている場合もある。演習の授業でおこなう発表や議論は、就職活動の際の面接やグループ討論の練習という側面も含まれている。授業内での発表や議論を通してこういったものに慣れていくということも目標となる。
発表内容と質疑応答、授業内で書いてもらうコメントなどを合わせて成績を評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 |
発表はレジュメやパワーポイントなどを使用して実施する。当然、事前の準備はしっかりしておく必要がある。1回目の授業で発表日と順番を決めるので自分でスケジュールを考えて準備すること。
割り当てられた自分の発表以外の授業には出席しない履修者が時々いるが、成績評価の項目で述べたように、発表者以外の人たちによる議論も評価の対象に含まれている。発表だけやればいい、というものではないことは理解しておくこと。また、議論には全員参加すること。質疑応答の時間内に一回も質問や発言をしないという態度では議論に参加したことにはならないので、積極的に発言することを望む。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 論文の読み方 一般的な論文の構成や学術的な専門用語の調べ方などについて。 |
第3回 | 書評論文を選ぶ 自分の興味のあるテーマに沿った論文を選ぶ。 |
第4回 | 模擬発表 高木による模擬発表。 |
第5回 | 履修者による発表1回目 |
第6回 | 履修者による発表2回目 |
第7回 | 履修者による発表3回目 |
第8回 | 履修者による発表4回目 |
第9回 | 履修者による発表5回目 |
第10回 | 履修者による発表6回目 |
第11回 | 履修者による発表7回目 |
第12回 | 履修者による発表8回目 |
第13回 | 履修者による発表9回目 |
第14回 | 履修者による発表10回目 |
第15回 | 履修者による発表11回目 |