考古学実習1C-Ⅰ
担当者阿部 朝衛教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングARC-207

授業の概要(ねらい)

考古学の主な研究対象は住居や墓穴などの遺構、土器や石器などの遺物である。これらの資料を記録し、活用するためにはさまざまな知識と技術が必要となる。そこで実際の資料をもとに、それら知識と技術を学ぶことを本科目の目的とする。春期では、帝京大学史学科で発掘調査した荒川台遺跡出土石器の観察・実測を行なう。その際、石器製作実験も実施し、その結果と実際の遺物との比較をする。その後、遺物や遺構などの測量をどのように行なうのかを、トランシットやレベル・平板などの測量器具を用いて学ぶ。

授業の到達目標

1.石器の形・製作技術に関する基礎的知識を身につけ、石器の観察能力を修得する。
2.地形・遺物・遺構の基礎的測量方法を学ぶ。

成績評価の方法および基準

授業計画の項目で作成した資料はすべてレポートとして提出し、レポートをもとに評価する。出席しないとレポートの作成は困難となる。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特になし
参考文献実習室の発掘調査報告書を適宜参照

準備学修の内容

博物館や遺跡などを見学し、様々な考古学資料を観察する.

その他履修上の注意事項

実習室からの遺物や原図の持ち出しは厳禁である。

授業内容

授業内容
第1回 導入:帝京大学周辺の地形観察と資源探索
第2回大栗川での石器材料(チャート、ホルンフェルス、頁岩など)の採集
第3回石器製作使用実験(山形産の頁岩、北海道産の黒曜石も加える)
第4回石器の観察(石核)
第5回 石器の観察(剝片)
第6回石器の接合・観察(剝片と石核)
第7回石器の接合・観察(剝片の剥離の順番)
第8回石器の実測(石器の観察、属性の抽出)
第9回石器の実測(背面剥離面構成)
第10回石器の実測(打面)
第11回石器の実測(腹面)
第12回石器の実測(側面)
第13回トランシット、レベル、平板の取り扱い
第14回トラバース測量と平板測量
第15回 遺物・遺構の模擬測量 、総括