神経・生理心理学Ⅱ
担当者早川 友恵教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2018年度以降]
科目ナンバリングNGN-302

授業の概要(ねらい)

「こころ」の成立には、脳神経系の構造と機能が大きくかかわります。神経活動や生理指標により、「こころ」を知ろうとする学問分野を神経科学・生理心理学といい、傷ついた脳と障害の分析により、こころを明らかにする学問分野を神経心理学といいます。
本科目では、知覚・認知・注意・記憶・言語・感情および行動などの「こころ」の諸活動の現象やメカニズムをとらえるための生理心理学的手法を紹介していきます。
なお、本科目は、LSMによる授業を行います。対面は行なわない予定です。

授業の到達目標

「こころ」を明らかにしていくための各種生理学的検査法とその結果を理解する。

成績評価の方法および基準

試験成績および平常点を学期末に総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書指定しない(資料は授業時に配付する。)
参考文献新 生理心理学〈1巻〉藤沢清(編集)北大路書房
参考文献新 生理心理学〈2巻〉柿木昇治(編集)北大路書房
参考文献新 生理心理学〈3巻〉山崎勝男(編集)北大路書房
参考文献ピネル バイオサイコロジー 脳—心と行動の神経科学ピネル(著)佐藤敬他(訳)西村書店

準備学修の内容

関連する図書および講義資料を事前に目を通した上で授業に臨むことを期待する。

その他履修上の注意事項

神経・生理心理学Ⅱは、神経・生理心理学Ⅰで紹介したこころの神経基盤を理解していることを前提にすすめる。

授業内容

授業内容
第1回生理心理学の歴史を講述する。
第2回心拍・脈波の計測法とデータの見方を学ぶ。
第3回発汗・身体表面温度の計測法とデータの見方を学ぶ。
第4回唾液アミラーゼ等の計測法とデータの見方を学ぶ。
第5回視線と瞳孔の計測法とデータの見方を学ぶ。
第6回睡眠および睡眠脳波について学ぶ。
第7回平衡機能の計測法とデータの見方を学ぶ。
第8回非侵襲脳機能計測法の歴史と計測法の特徴を学ぶ。
第9回脳波の計測原理・計測法および解析法を学ぶ。
第10回脳波(外因性電位)の記録方法および解析法を学ぶ。
第11回脳波(内因性電位)の記録方法および解析法を学ぶ。
第12回脳磁界計測法とデータの見方を学ぶ。
第13回機能的磁気共鳴画像の記録法とデータの見方を学ぶ。
第14回近赤外分光法・陽電子放射断層撮影法およびデータの見方について学ぶ。
第15回講義内容を総括し、ディスカッションを行なう。