担当者 | 元永 拓郎教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | SEM-301 |
この演習では、心理専門職(公認心理師や臨床心理士など)が、カウンセリングやコンサルテーションといった広い意味での心の支援サービスにおける臨床心理学的かかわりのプロセスを研究する。特に、多職種の専門家や専門家以外の人(ボランティアなど)、家族、本人など、多職種メンバー(コミュニティチーム)の形成過程や役割や基本的姿勢等にも焦点をあてる。また、ボランティア体験やフィールドリサーチを通して、心の支援からまちづくりへと展開する可能性も考えていく。
研究方法は、文献研究、フィールドリサーチ、面接調査、質問紙調査など、心理学のあらゆる研究手法を用いる。特にフィールドリサーチの前段階として、学校や福祉施設といった対人支援の現場にボランティアとして参加する体験も重視する。
心理専門職を目指す学生も一般就職を考えている学生も、専門職としての職業発達、または人生の各局面での多様な分野での心理支援について、深い理解をすることは重要であろう。自らの関心に従って研究テーマを設定し、文献をじっくりと読み込み、演習でのディスカッションを積み重ねる中で、その分野については誰よりも詳しいという手ごたえを得ていってほしい。
過去の研究テーマ例としては、「心理専門職の職業イメージに関する研究」「知的障害児支援施設におけるボランティア体験の役割と意義について」「スクールカウンセラーの守秘義務に関する大学生の意識」「スクールカウンセラーの常勤化に関する研究」「学生ボランティアに関する期待感に関する研究」「専門家でない人(いわゆる素人)の心理支援に関する意識調査」「認知症とまちづくりに関する研究」などがある。
上級生がすでに行っている研究のサポートも行い、自らのテーマを見つけ研究手法を検討し、研究計画を作成することとなる。演習Ⅰでは、自分の関心のあるテーマについて、先行研究の読み込みを行い研究の動向を把握するとともに、研究手法の実際を上級生の研究のサポートを通して体験的に習得する。演習Ⅱでは、自分の関心のあるテーマを決めて、実際に研究計画の策定に取り組む。そのための先行研究の読み込みも充分に行う。
1)臨床心理学的アプローチのプロセスについて概説できる
2)心理専門職の活動において課題となっているテーマ検討のための研究の企画を行える
3)研究遂行のための方法論を理解し、実際に行うための立案ができる
4)4年生になって臨床心理学的研究を行うための基礎を身につける
演習内のプレゼンテーション30%、ディスカッション20%、研究計画の内容50%で、総合的に評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 |
研究手法の概要について、指定した教科書をもとに学習して演習に臨むこと。演習において、上級生の研究内容の紹介をもとにディスカッションをすることになるので、その内容を理解するために必要な基本的な専門用語を調べるようにする。
心理学研究法Ⅱ(心理調査計画法)及び、心理学研究法Ⅲ(面接・質的研究法)を履修していることが望ましい。
実際の現場に出てのフィールドワーク(ボランティア体験含む)を行うこともあるので、フィールドワークを行う上での倫理、基本的姿勢、社会的責任、リスク管理について、充分に身につけていく必要がある。
研究実施については、倫理委員会の承認を得た上で、高度な倫理性や責任を持ち行う必要がある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス/演習をどう進めるか、スケジュールの確認 |
第2回 | どのような分野に関心があるかのグループワーク➀ 先行研究の調べ方 |
第3回 | どのような分野に関心があるかのグループワーク② 研究手法の設定について |
第4回 | 研究の進捗の報告➀ 研究目的はどのように設定されるか |
第5回 | 研究の進捗の報告② 方法論はどのように記述されるか |
第6回 | 研究の進捗の報告③ 研究計画のプレゼンテーションの方法について |
第7回 | 研究の進捗の報告④ 研究倫理について/倫理委員会 |
第8回 | 関心テーマと関連するフィールド研究➀ |
第9回 | 関心テーマと関連するフィールド研究② |
第10回 | 関心テーマと関連するフィールド研究③ |
第11回 | 関心テーマと関連するフィールド研究④ |
第12回 | 関心テーマと関連するフィールド研究⑤ |
第13回 | 臨床心理学的研究のポイント➀ |
第14回 | 臨床心理学的研究のポイント② |
第15回 | まとめ 後期の演習Ⅱにむけて 夏期期間のフィールドワークについて |