進化心理学
担当者堀田 結孝教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2017年度以前]
科目ナンバリングPSY-301

授業の概要(ねらい)

進化心理学とは,人の認知や行動の理由を進化や適応の観点から理解するアプローチである。進化心理学的な視点を取り入れることで,なぜある心理や行動傾向がヒトに見られるのか,ヒトと他の動物との共通点及び分け隔てる特徴について理解を深めることができる。この授業では,進化と適応の概念について理解した上で,進化心理学においてよく研究されているテーマを学んでいく。具体的には,配偶戦略,意思決定,向社会性(他者を思いやる傾向),文化進化(ヒトの社会の発展)を取り上げながら,基礎的な知見及び最近の研究の動向を学んでいく。

授業の到達目標

・人間の知覚,認知,行動の理由について進化・適応基盤の視点から考えることができる。
・人間の知覚,認知,行動の生物学的基盤を理解することができる。
・進化心理学的な視点が,現代社会における問題を考える上でも有効なアプローチであることを理解することができる。

成績評価の方法および基準

期末試験70%,課題30%(簡単なレポート課題を授業期間中に3回程度実施する。LMS上で提出フォームを作成し,提出してもらう予定である)で総合的に評価する。
出席が基準に満たない場合には期末試験の受験を認めない。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献進化と感情から解き明かす社会心理学北村英哉・大坪庸介有斐閣

準備学修の内容

講義で用いる予定のスライドをLMSで公開するので,予め目を通して予習しておくことを推奨する。
また,各自取ったノートやLMSで公開しているスライドを読みなおして,前回までの学修内容を復習することを推奨する。

その他履修上の注意事項

資料は帝京大学の LMS や Web File Sever などの Web システムを通して配布する。
私語など他の受講生の迷惑になる行為は決してしないこと。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回なぜ心理学で進化を考える必要があるのか
第3回進化論の基礎:自然淘汰や変異
第4回性淘汰1:なぜ性があるのか?
第5回性淘汰2:配偶戦略
第6回適応的道具箱1:直感的意思決定
第7回適応的道具箱2:不確実状況における経験則の有用性
第8回向社会性1:血縁淘汰
第9回向社会性2:互恵的利他主義
第10回向社会性3:ヒトの社会性
第11回文化進化1:ヒトの文化の特徴
第12回文化進化2:文化の累積性
第13回進化心理学と現代社会における問題
第14回まとめ
第15回期末試験(予定)