西洋法制史Ⅱ
担当者菊池 肇哉
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングFUL-208

授業の概要(ねらい)

西洋法の主要な法系の歴史や差異を学び、法学部に必要な基本的な法意識を涵養する。

授業の到達目標

学生がローマ法系の解釈学と英米法系の判例法体系について基礎的な方法論の差異や歴史的位置づけを認識できるようにする。

成績評価の方法および基準

出席10% 試験90%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書スタイン『ローマ法とヨーロッパ 』
参考文献

準備学修の内容

随時指示する。

その他履修上の注意事項

 通達に準拠し、5回以上の欠席(5回含む)で失格になり、テストを受けても考慮されませんので、毎回の出席をまず心がけてください。

授業内容

授業内容
第1回法とはなにか?
 法系、法家族とは何か?
 書かれた法と書かれない法
第2回西洋法における二大法系
 大陸法と英米法 学識法とは?
第3回古代ギリシャにおける法と法思想
 プラトン、アリストテレスの正義論
 自然法という概念 事物の本性
第4回 古代ローマ法 I
 祖先の遺風、iusとfas, iusとlex, 握手行為、仮装売買、法務官法、皇帝法
第5回古代ローマ法 II
 『ローマ法大全』とその内容 解釈学としての大陸法学
第6回中世ローマ法学
 ボローニャにおける『ローマ法大全』の再発見 12世紀ルネサンス
 注釈学派、注解学派
第7回チュートン学説と英米法
 慣習法における法発見とはなにか? 慣習と法の違いは?
 共同体裁判
 Curia regisから、議会、裁判所へ
第8回慣習法と判例法
 共通の法としてのコモン・ローの成立
 コモン・ローの3つの裁判所
第9回大陸法とコモン・ローとの様々な差異
第10回コモン・ローと衡平法
第11回 トマス・アクィナスによる正義論と法分類
 アリストテレス哲学とキリスト教の混合
第12回宗教的自然法論:サラマンカ学派における自然法
第13回モス・ガリクスとモス・イタリクス
 国民法学の成立と歴史の再発見 人文法学とは?
第14回北ヨーロッパ自然法学派
 グロティウス、プーフェンドルフ、ヴォルフ
第15回今までの理解の確認