担当者 | 能勢 和宏教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | HEA-206 |
フランスと聞くと何をイメージするでしょうか。マリーアントワネットに代表されるような華やかさ、芸術やファッションの都としてのパリ、あるいは革命という理想を追求する姿勢でしょうか。いずれにしてもこうしたイメージは、20世紀以前に形成されたものと言えます。その一方、20世紀から現在に至るまで、フランスに関してイメージできることはあるでしょうか。おそらくあまりないでしょう。しかしこの数十年間も、フランスは世界的な発信力を秘めた個性的な国でした。本授業はフランスの戦後史を、政治・経済・社会にわたって説明し、現代フランスについての理解を深めていきます。後期は第ポンピドゥー政権期から現在のマクロン政権期までを扱います。
外国の歴史を通して、自国の歴史を相対化できるようになる。
一国の歴史を様々な観点から多角的に分析できるようになる。
フランス現代史についての知識を身につける。
小テスト:30%
レポート:70%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | フランス現代史 | 小田中直樹 | 岩波新書 |
参考文献にあげた文献を除くと、フランス戦後史についてまとまった文献はあまりないので、予習ではなく復習に時間を割いて下さい。
その際、年号などを暗記することを目指すではなく、それぞれの人物の役割や歴史的な位置づけなどをしっかりと理解するようにして下さい。
これまでの西洋史の学修経験は問いません。
前期から引き続いた内容を扱うので、連続して受講することを推奨しますが、後期のみの履修も可能です。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス この授業の概観、運営方法、学修についての指針、成績評価の方針について解説します。 |
第2回 | 前期のふりかえり:第二次世界大戦後~1960年代までのフランス |
第3回 | ポンピドゥー政権期①:ポンピドゥーの外交・経済政策 |
第4回 | ポンピドゥー政権期②:ポンピドゥーセンターの建設と現代アートの世界 |
第5回 | ジスカールデスタン政権期①:新世代の政治家ジスカールの台頭とフランスエリート教育システム |
第6回 | ジスカールデスタン政権期②:ジスカールの外交・経済政策と若者への寄り添い |
第7回 | ミッテラン政権期①:ミッテランの実験と呼ばれる社会主義プロジェクト |
第8回 | ミッテラン政権期②:ミッテランとヨーロッパ統合 |
第9回 | ミッテラン政権期③:冷戦終結への対応 |
第10回 | シラク政権期①:イラク戦争をめぐる仏米対立 |
第11回 | シラク政権期②:「親日家」シラクによる日仏関係の振興ーー松方コレクション、モナリザ、ジャパンエキスポ |
第12回 | サルコジ政権期:ゴーリズムの終焉?ーーフランスにおける「保守」の変容 |
第13回 | オランド政権期:現代フランスにおける社会党のあり方 |
第14回 | マクロン政権期:フランス国民はマクロンに何を託したのか?ーー2017年マクロンvsルペン大統領選挙を中心に |
第15回 | まとめ |