東洋史特殊講義4C-Ⅱ
担当者澁谷 由里教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングHAA-208

授業の概要(ねらい)

張作霖と近代中国
 1928年に日本の関東軍によって爆殺されたことが有名な張作霖は、いったいなぜ殺されたのでしょうか。春期の内容をふまえつつ、秋期は張作霖の生涯を主軸に据えて考えます。

授業の到達目標

1、おおむね1870年代から1930年前後(「清末民初」期)の中国史・日中関係史についての基礎を理解できる。
2、中国東北地方の地域的特徴、中国あるいは東アジアの中での東北地方の位置づけを理解できる。
3、張作霖が果たした歴史的な役割を理解できる。

成績評価の方法および基準

LMS上に出した課題への解答内容を基本に、期限厳守の度合いや出席状況(LMS続行者はログイン状況)を加味して行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『馬賊の「満洲」-張作霖と近代中国ー』澁谷 由里講談社学術文庫
参考文献『<軍>の中国史』澁谷 由里講談社現代新書
参考文献「孫文と張作霖ー民国再統一に向けての提携を中心にー」澁谷 由里『東洋史研究』第78巻第3号
参考文献『孫文ー近代化の岐路ー』深町 英夫岩波新書

準備学修の内容

高校世界史教科書における中国近代史の部分(特に19世紀後半期から20世紀前半期)については、十分に理解できているという前提で授業を進めますので、必ず熟読しておくこと。

その他履修上の注意事項

※秋期からの新規履修者へ テキストの年表や、高校の世界史教科書などで、清朝末期から中華民国時代(特に1928年まで)にかけての基本事項は学んでおいてください。秋期第1回には、春期第11回・12回の内容から課題を出題します。
※春期からの継続履修者へ 春期終盤に予告した通り、春期第11回・12回の内容から課題を出しますが、秋期からの新規履修者がいる関係上、テキストや高校教科書に準じた内容を出します。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、および
中華民国史(前半期)の復習
第2回張作霖の生涯(1)馬賊になるまで
第3回張作霖の生涯(2)清朝への帰順と辛亥革命
第4回張作霖の生涯(3)地域政権の樹立
第5回張作霖の生涯(4)第一次奉直戦争の敗北と「保境安民」時期(1922-24年)
第6回張作霖の生涯(5)孫文との関係
第7回張作霖の生涯(6)第二次奉直戦争の勝利とその後の政局運営
第8回張作霖の生涯(7)孫文の死と郭松齢事件(1925年)
第9回張作霖の生涯(8)王永江との決裂
第10回張作霖の生涯(9)日本との関係
第11回張作霖の生涯(10)爆殺まで
第12回張学良時代(1)「東北易幟」(とうほくえきし)
第13回張学良時代(2)満洲事変勃発まで
第14回西安事件と第二次国共合作(1)
第15回西安事件と第二次国共合作(2)