担当者 | 深谷 幸治教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | JPH-222 |
後期の日本史籍講読3C-Ⅱにおいても、前期のそれと同様に中世から近世前期までの史料、つまり記録・日記・書状等の読みと解釈を中心とし、その前後の時代のものをも含めて活字版をテキストとして使用し、内容を深く読み込んでいくものである。それらの史料を原文で読み、現代語に訳し、用語を調べ、成立の時代背景や筆者について調べていく。その作業と報告を、受講学生に担当してもらうことになるので、演習に準ずる方式で授業を進めていくことになる。学生の便宜のため、中世古文書解読に関わる説明的授業も何度か実施する。
受講学生は何人かでグループを形成し、担当する史料等を決定した上で、その現代語訳、用語の調査および時代背景・筆者について調べてもらい、それらをプリント(レジュメ)にして配布し、報告してもらう。各グループは、後期に2回程度は報告が当たるので、そのことを認識しておくこと。
過去の人々が残した記録・日記・書状等を読んで、その意味するところと時代の様相について調べ、考えることにより、史料の内容解読と背後にある状況を知り、史学科学生としての知識・知見を増加させる。同時にグループでの調査活動・報告を経験していくことで、学生自身のプレゼンテーション能力を向上させ、卒業論文等の作成に必要な手順・方式・態勢を会得し、さらに将来的な仕事上の収集・分析・記述・報告能力の獲得をも図る。
出席は成績評価の前提となる必要条件である。それを満たした上で、時間毎の報告の内容・様子や、後期最後の授業時間に実施する試験の解答内容を勘案して、成績を評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特定のテキストは使用しない。必要な史料は毎時間担当教員がプリントで用意し、配布する。 | ||
参考文献 |
中世の史料をメインで扱うが、当然それらの史料は古文・漢文もしくはそれらの複合体文章で書かれている。また使われている字体は、高校までの課程で学修してきた当用字体とは異なり、正字体(旧字体)である。受講学生はそれらを解読する能力が必要となるので、古文書学の授業を併せて受講したり、また高校までで学んだ古文・漢文などの教科書を再利用して復習するなどしておくこと。
受講学生は積極的に調査・報告を行い、それらに対するディスカッションに参加することが期待される。
また以下の授業内容はあくまで予定であり、状況によっては変更されることもあるので、承知しておいてもらいたい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス。授業の進め方、報告の様式などについての説明。また中世古文書の読みと解釈方法に関する講義的授業。 |
第2回 | 再び中世古文書の読みと解釈方法、分類等に関する講義的授業。 |
第3回 | 受講学生によるグループ報告、1回目。中世後期の史料。 |
第4回 | グループ報告、2回目。中世後期の史料。 |
第5回 | グループ報告、3回目。中世後期の史料。 |
第6回 | グループ報告、4回目。中世後期の史料。 |
第7回 | グループ報告、5回目。中世後期の史料。 |
第8回 | グループ報告、6回目。中近世移行期の史料。 |
第9回 | グループ報告、7回目。中近世移行期の史料。 |
第10回 | グループ報告、8回目・中近世移行期の史料。 |
第11回 | グループ報告、9回目。近世前期の史料。 |
第12回 | グループ報告、10回目。近世前期の史料。 |
第13回 | 中世古文書の読みと解釈方法、分類等に関する講義的授業。 |
第14回 | 近世古文書の読みと解釈方法、分類等に関する講義的授業。 |
第15回 | 全体のまとめと試験。 |