担当者 | 楯身 智志教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | HAA-214 |
前近代中国の正式な歴史書(正史)は、いずれも「紀伝体」という方法で編纂されている。「紀伝体」とは、王者・皇帝の年代記(紀)と人物の伝記(伝)を中心に歴史を記録する方法のことである。つまり、中国の歴史とは、戦争や反乱・災害などの「モノゴト」よりも、王や皇帝・政治家・将軍・商人などの「ヒト」に焦点を当てて、記録されていたことになる。歴史書というと難しい印象を受けるが、人物の伝記に関しては比較的読みやすい。小説感覚で気楽に読むこともできる。本講義では、中国古代の正史である『三国志』の伝を読み、偉大な業績を挙げた人物の半生を復元しつつ、歴史資料やそこに付された注釈の使い方を学習する。
なお、本講義ではいきなり漢文を読むということはせず、主に現代語訳を用いて中国正史の特徴をつかむことを目的とする。具体的には、まずは教員主導で伝記を読み進め、受講者全員で年表などを作成して内容を整理しつつ、人物の成長期・絶頂期・衰退期などについて検討する。その後に受講者に伝記を割り当て、それぞれ内容を検討・プレゼンしてもらう予定である。
・「紀伝体」で編纂された中国正史の特徴と注釈の役割を理解する
・中国古代の著名な人物の半生を自分なりに整理・分析できる
・歴史上の人物の業績を他人に分かりやすくプレゼンできる
・平常点(発表内容・授業中の発言など)50%
・レポート(発表内容をまとめたもの)50%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | |||
参考文献 | 『正史三国志』全8巻 | 今鷹真ほか訳 | 筑摩書房 |
・自身が担当するか否かにかかわらず、次回に講読する部分の内容をあらかじめ読み、意味の分からない語などを調べておくこと
・未知の物事について自ら積極的に調べる姿勢を身につけられるよう努力すること
・授業中は分からないことや疑問に思ったことを積極的に質問すること
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス |
第2回 | 教員による講読1 |
第3回 | 教員による講読2 |
第4回 | 教員による講読3 |
第5回 | 教員による講読4 |
第6回 | 発表準備ないし予備日 |
第7回 | 受講者による発表1 |
第8回 | 受講者による発表2 |
第9回 | 受講者による発表3 |
第10回 | 受講者による発表4 |
第11回 | 受講者による発表5 |
第12回 | 受講者による発表6 |
第13回 | 受講者による発表7 |
第14回 | 受講者による発表8 |
第15回 | 総括ないし予備日 |