担当者 | 宇多 浩教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | PHE-106 |
前期に引き続き、テキストに即しながら、演繹の基本的な推理形式を習得していきます。
まず前半の授業では、前期の復習をしながら、第Ⅰ部(日常の言葉に論理が生きている)の最後まで進めます。
それを終了した後は、第Ⅱ部(論理を扱う記号言語を作り出す)のいくつかの章を学びます。第Ⅰ部はおもに日常の言葉に即しながら演繹の規則を学びましたが、第Ⅱ部ではこれまで学んだ演繹の規則を記号を使って表現できるようにします。記号を使用すると日常言語から離れてしまい、記号の苦手な人には難しく感じるかもしれません。しかし記号を使うことによって(個々の命題の内容にとらわれることなく)演繹の形式的な側面をより明確に捉えることができます。記号を使ったさまざまな推論や論理法則をマスターすることを通して、論理学の楽しさを感じて頂ければと思います。
・否定・連言・選言・条件法の意味を真理表によって理解できる。
・いくつかの論理法則の恒真性を真理表によって確認できる。
・述語論理の論理式を作ることができる。
平常点(約70%)、期末テスト(約30%)を基準として、総合的に評価する予定です。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『まったくゼロからの論理学』 | 野矢 茂樹 | 岩波書店 |
参考文献 | 特になし |
論理学の知識を身につけるためには、実際に多くの練習問題を解いていくことが最も早道です。ですので、この授業ではほぼ毎回、練習問題を課す予定です。次の週までにそれを行ってくる必要があります。
・欠席が5回を超えた場合には原則として失格となり、試験を受験しても不可(D)扱いとなる。
・毎回、テキストを使用するので、テキストは必ず購入すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス 前期の期末テストを確認する |
第2回 | 前期の復習 (1) 対偶論法・推移律 (課題)対偶論法・推移律に関する練習問題を復習する |
第3回 | 前期の復習 (2) 全称・存在に関するド・モルガンの法則 (課題)全称文・存在文の否定をド・モルガンの法則を用いて作る |
第4回 | 14章 全称と存在を組み合わせる (課題)全称と存在を組み合わせた命題の種類を見分ける |
第5回 | (第Ⅱ部)16章 論理学とはどのような学問か (課題)演繹を形式化し、論理定項を取り出す |
第6回 | 17章 否定の意味 18章 連言と選言の意味 (課題)否定、連言、選言の意味を真理表によって確かめる |
第7回 | 19章 論理式 (課題)命題を論理式に書き換える |
第8回 | 20章 命題論理の論理法則 (1) 否定・連言・選言 (課題)矛盾律・排中律・ド・モルガンの法則の恒真性を真理表を使って確かめる |
第9回 | 21章 条件法の意味 (課題)条件法の意味を真理表を使って確かめる |
第10回 | 22章 命題論理の論理法則 (2) 条件法を加えて (課題)前件肯定式と後件否定式の恒真性を真理表を使って確かめる |
第11回 | 23章 いま私たちは何をしているのか (課題)演繹と恒真式(論理法則)とが置換可能であることを確かめる |
第12回 | 24章 いろいろな論理式の真理表を作ってみよう (課題)いろいろな論理式の真理表を作ってみる |
第13回 | 25章 「すべて」と「ある」を論理定項に加える (課題)全称命題と存在命題を記号化してみる |
第14回 | 26章 述語論理の論理式 (課題)述語論理の論理式を解釈できる |
第15回 | まとめと期末テスト |