変化する社会と学校教育の役割
担当者町支 大祐教員紹介, 岡田 行雄
単位・開講先必修  2単位 [教職研究科]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 現代社会における学校教育の役割や課題について理解を深め、学校教育を共同で運営していく力の獲得を目指すとともに、これからの教員に求められる使命や専門性、教職の意義を問い直し、学校と教職の新たなあり方を切り開く力の獲得を目指す。
 前半では、社会情勢の変化と教育改革の動向について調査し、社会と学校との関係について考察する。次に、事例研究なども含め、現在の学校における課題とそれに対する協働的な対応等について検討する。最後に、諸外国の事例や学校外の教育機関とのつながりなどもふまえて、これからの学校のあり方、そのもとでの教職の役割や使命について議論する。

授業の到達目標

 <A類学生>
・変化する社会における教育課題を究明し、理解するとともに、教育課題の解決を目指す学校教育のあり方を考察することができる。
・変化する社会における学校教育を担う教員としての資質を身につけ、今後の学校教育について自らのビジョンを持つとともに、他者と共同しながら適切に職務を遂行することができる。

成績評価の方法および基準

テスト(60%)、研究レポートの内容、報告への取組(20%)、発展的な議論への貢献度等(20%)により、総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書学校の戦後史木村 元岩波新書
参考文献変動社会の教師教育今津孝次郎名古屋大学出版会
参考文献未来を語る学校が生き残る村松灯・渡邉優子学事出版
参考文献小学校学習指導要領解説 総則編文部科学省
参考文献中学校学習指導要領解説 総則編文部科学省
参考文献その他個別のテーマについての参考書は適宜紹介する

準備学修の内容

実習校における特色ある教育活動や重点的な取り組み、保護者や地域からの期待等について、継続的に観察・記録しておくこと。

その他履修上の注意事項

 研究リポートの作成ほか、プレゼンテーションやディスカッションへの積極的な参加を期待する。学校教育の役割を多面的に考察するため、上記の参考文献はぜひ読んでほしい。

授業内容

授業内容
第1回我が国の学校教育の変遷
 ・江戸期の寺子屋から近代学校教育制度の成立、戦後の教育改革、今日の学校教育制度への変遷を概観する。
第2回社会の変化と教育の役割①
 ・基本文献を購読論議し、変化する社会の諸相について考察する。
第3回社会の変化と教育の役割②
 ・基本文献を購読論議し、変化する社会の諸相について考察する。
第4回社会の変化と教育の役割③
 ・基本文献を購読論議し、変化する社会の諸相について考察する。
第5回教育改革と教師①
・国や東京都、神奈川県等の教育改革の動向について、その背景とともに理解する。
・各種行政資料から要点を整理し、今後の方向性について議論する。
第6回教育改革と教師②
・前回の整理をふまえ、国や東京都、神奈川県等の教育改革のなかで、どのような教師像が求められているのか、その背景とともに理解する。
・各種行政資料から要点を整理し、今後の方向性について議論する。
第7回今日の学校教育の課題①
・多様な児童生徒のニーズに応じた支援のあり方、特に日本語の習得に困難な児童生徒や食物アレルギー等のある児童生徒に対する、自らの振る舞いや実習校における取り組みについて振り返り、その課題についてまとめる。
第8回今日の学校教育の課題②
・前回の振り返りを踏まえて、「チーム学校」の視点から校内体制や関係機関等との連携協力を考える。連携しうる校内の教員や、関係機関について調べ、実際に連携するための手立て等についてまとめて発表する
第9回今日の学校教育の課題③
・B類学生の開発した「服務」に関する研修を受け、法令順守の重要性について考え、理解する<合同>
第10回今日の学校教育の課題④
・B類学生の開発した「保護者や地域との連携」に関する研修を受け、コミュニケーション能力の重要性について考え、理解する<合同>
第11回諸外国の教育動向
・諸外国(オランダ・フィンランド)の教育改革の動向について考え、理解する<合同>
第12回教育の今後の動向①
・学校教育の先進的な事例、または、学校外の教育に関する動向について調べ、まとめる①
第13回教育の今後の動向②
・学校教育の先進的な事例、または、学校外の教育に関する動向について調べ、まとめる②
第14回教育の今後の動向③
・学校教育の先進的な事例、または、教育に関する学校外の動向について調べたことを発表し、学校教育と教師の今後について考える<合同>
第15回まとめ
・これからの時代の学校教育と教師の役割について、自己の考えをまとめる