ジャーナリズム論Ⅰ
担当者木下 浩一教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリングSOC-107

授業の概要(ねらい)

 古典的分類において、ジャーナリストは「送り手」であり、読者や視聴者は「受け手」です。ジャーナリズム活動は受け手の存在を前提としています。しかしながらそのコミュニケーションの主体は、少なくともコンテンツ(新聞記事など)に関しては、送り手であるジャーナリストです。ジャーナリズムの実践とは、どのようなものなのか。ジャーナリズムという実践は、われわれにどのような影響を及ぼすのか。ともに考えましょう。
 本講では一部、ペアワークなどを行います。他の参加者とも意見や考えを共有しましょう。

授業の到達目標

1)世の中で起きていることに興味を持ち、一般読者としてだけでなく、アカデミックな視点からニュースを見ることができる。
2)ジャーナリズムの在り方について、批判的な見方ができる。

成績評価の方法および基準

中間試験(50%)と期末試験(50%)を総合して評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書*教科書は特に指定しない。
参考文献『テキスト現代ジャーナリズム論』石澤靖治ミネルヴァ書房、2008年
参考文献『現代ニュース論』大石裕・藤田真文・岩田温 有斐閣、2000年
参考文献『メディアは社会を変えるのか:メディア社会論入門』津田正太郎世界思想社、2016年

準備学修の内容

▼授業では新聞記事を多用します。新聞記事や授業の内容から、1)興味関心を広げる、2)関心を絞り込む、3)特定の事例について調べる、4)再び受講する。1)から4)を繰り返し、2回の試験に臨んでください。リアクションペーパーやペアワークについても同様です。
▼アクチュアルな時事問題を積極的に取り入れていきます(例:京都アニメーション放火殺人事件、「教師間いじめ問題」)。そのため、シラバス上の授業内容と相前後する場合があります。

その他履修上の注意事項

▼後期に「ジャーナリズム論Ⅱ」を履修することが望ましい。
▼学びは「やる気」がすべてです。「興味」から出発し「深める」、このすべての過程に、やる気は欠かせません。コツは「楽しむ」こと。楽しむことができれば、自ずとやる気がわき、継続できます。ただし、ここでいう「楽しみ」は、遊びのそれとは違います。大学ならではの知的な楽しみを共有しましょう。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンスとイントロダクション:ジャーナリズムによって構築されるリアリティ
第2回現在のジャーナリズムの状況①:オールドメディア
第3回現在のジャーナリズムの状況②:ニューメディア
第4回現在のジャーナリズムの状況③:インターネット・ニュース(Digital Journalism)
第5回ジャーナリズムの歴史①
第6回ジャーナリズムの歴史②
第7回質疑応答とペアワーク
第8回中間試験
第9回中間試験のフィードバック
第10回ニュースの生成過程:新聞を事例に
第11回さまざまなバイアスの存在:不偏不党とは
第12回ニュースの娯楽化:テレビを事例に
第13回フレーミング:どのように語るか
第14回質疑応答とペアワーク
第15回まとめと期末試験