質問力を磨く(社会と向き合うⅠ)
担当者松本 美奈, 霜鳥 駿太教員紹介
単位・開講先選択  4単位 [自己啓発支援科目]
科目ナンバリングCAE-227

授業の概要(ねらい)

 社会に出たら、あなたは次のどちらかに分類されます。

 ・AIを使う人
 ・AIに使われる人
 
 どちらに分類されるかを決するのは、あなたの「質問力」です。「いま何が問題か?」と問い、自ら解決策を考えられる人は「使う人」になれます。「?」が浮かんでこない人は「使われる人」になるでしょう。AIは自ら「?」を見つけられません。問われたことに答えるだけです。AIにできないことがあなたにできるか。それが人生を決めるのです。
 目指すは、世界の出来事を自分事として受け止め、課題を見つけ、解決できる人——「グローバル市民」です。教材には読売新聞を使います。社会の現実を知らなければ、問いはつくれません。毎日の朝夕刊を読み、社会を俯瞰し、質問力を磨き、より多くの人が幸せになれる社会を創造していきませんか。社会は質問力を磨いたあなたを待っています。
 
*教材として使うため、読売新聞朝夕刊を購読し、授業に毎回持参してください。初回の授業でも使います。著作権法にふれるので、コピーはやめてください。
*受講希望者は必ず初回授業に出席してください。当日の読売新聞朝刊も持参してください。
*チームワーク中心です。授業では毎回、冒頭に発表時間を設けるため、無断欠席・遅刻はお断りします。
*受講者は30人までとします。希望者が多い場合には、1年生を優先します。
*水曜日2限クラスのみ、上智大学との合同授業を予定しています。企業経営者らも参加します。
*4単位の授業です。金曜日はチームを中心にした時間で、この日のみ体育館で行います。

授業の到達目標

(1)新聞を毎日読む。
(2)自分以外の誰かの立場で考えることができる。
(3)論旨明快な文章を書ける。読み手に誤解させず、自分の考えを文章で伝える。

成績評価の方法および基準

⑴日々の課題(社説の視写、コンセプトマップ) 50%
⑵期末課題(論文、ポートフォリオ、ポスターセッション) 50%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書読売新聞の朝夕刊
参考文献*帝京・上智大学の学生チームが作成したスペシャル教材を配ります。

準備学修の内容

 ⑴読売新聞の朝夕刊を毎日読んでください。
  ……授業日だけ読んでも社会を理解することは困難です。社会は日々刻々と動いています。
 ⑵気になった記事をもとに、コンセプトマップを広げてください。
  ……毎日1時間は必要です。授業中にピアレビュー(履修者相互での評価)をします。
 ⑶社説を書き写してください。
  ……論調への迎合は求めていません。こちらも授業中、ピアレビューをします。
(4)授業外でチームワークに取り組んでください。
  ……毎回、冒頭に発表と質疑応答の時間を設けています。

その他履修上の注意事項

 「手書き」を重視しています。思考は自分の手で書くことで始まり、チームワークという「土俵」で磨かれ、書くことで思考がさらに深まる……。この繰り返しだからです。どのぐらい自分の思考力が鍛えられているか、毎回の最後10分で書く「リフレクションシート」でつかめます。A4サイズの9割以上を書くことが必須です。

  教材に対する注文や意見、改善案はいつでも受け付けます。松本美奈(水2、金2限)までお寄せください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション なぜ質問力が大切か。
なぜ質問力か。なぜ新聞を教材に使うのか。質問力を磨くプロセスとは。
第2回チームビルディング
グループとチームは同じか、違うか?
第3回自分以外の誰かに「なりきる」
なりきるとはどういうことか
第4回チームビルディング
チームでどう課題に取り組むのだろうか?
第5回自分以外の誰かに「なりきる」
なりきるには何を考えたらいいか
第6回チームビルディング
チームのデメリットとは?
第7回自分以外の誰かに「なりきる」
なりきって何をするか
第8回チームビルディング
チームのメリットは?
第9回論旨明快に問うために① 構造と作法
社説に何を学べるか
第10回チームビルディング
どうしてチームになれないのだろう?
第11回論旨明快に問うために② 構造と作法
新聞をどう読んだらいいのか
第12回チームビルディング
どうしたらチームになれるのだろう?
第13回チームビルディングをふりかえる(チーム編成を替える)
個人<チーム? 個人>チーム?
*最終課題のテーマを発表 *なりきるための「チーム読書」
第14回チームビルディング
チームになれるか?
第15回コンセプトマップ①
分解・分析・分類・転換・展開
第16回チームビルディング
チームワークをどう進めていこうか?
第17回コンセプトマップ②
自分自身のどんな思考が見えてくるか
第18回チームビルディング
自分とメンバーの考えが違ったらどうするか?
第19回テーマと論点①
コンセプトマップから質問を抽出する
第20回チームビルディング
何もしないメンバーがいたらどうするか?
第21回テーマと論点②
抽出した質問を磨く(分類・転換)
第22回チームビルディング
「話し合い」ができないのは、なぜだろう? どうしたらいいのだろう?
第23回テーマと論点③
タイトルをつける
第24回チームビルディング
チーム内で「不公平」があるときにどうするか?
第25回質問力を発揮する①
期末課題(リポート)提出、履修者相互の評価
第26回チームビルディング
チーム内に「いさかい」が起きたらどうするか?
第27回質問力を発揮する②
期末課題(ポートフォリオ)提出、履修者相互の評価
第28回チームビルディング
「チーム」になれただろうか?
第29回質問力を発揮する
ポスターセッション(チーム単位) 最優秀チームは、最終回で発表
第30回チームビルディング①
クラス代表によるポスターセッション