生活の医学Ⅰ
担当者時崎  暢教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングBAM-101

授業の概要(ねらい)

 我々が日常生活を送る上で生活の質を改善し、健康寿命を延長させるためには、自身の身体のしくみと働きを知っておく必要があります。 本講義では、主に運動器の構造とそれを調節する神経系の働き、およびその障害に関する知識を中心に習得できるように構成しました。 また、個々人の特性の遺伝形式、胎児〜乳幼児期の発達段階で生じる障害や疾患、社会とのつながりに着目した脳の機能である社会脳(ソーシャルブレインズ)に関しても講義します。 さらに、頭部外傷の種類や評価・治療法、心肺蘇生法とAEDの使用法に関しても講義します。
 本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は国家資格を有する医師であり、整形外科、リハビリテーション、スポーツ医学、手外科、脊髄・末梢神経外科、四肢再建外科を専門としております。臨床医療での実例や現場での課題を交えて講義を展開していきます。

授業の到達目標

 我々の身体の運動器および神経系の構造とその働き、身体特性の遺伝のしくみと発達、社会脳(ソーシャルブレインズ)としての脳機能、頭部外傷への対処法、救急蘇生法などについて理解を深め、実生活に役立てること。

成績評価の方法および基準

講義中の学習態度(10%),試験の成績(90%)を総合して評価する。
欠席が4回以上(補講を含む)の場合は、単位を付与しない。
公欠は出席扱いにするが、回数が多い場合は別途、課題提出を課す場合がある。
講義中に理解度確認のための試験を2回に分けて行うが、合計で6割以上の得点が成績評価および単位取得に必要である。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特定のテキストは使用しない。講義ごとにレジュメを配布する。
参考文献『ぜんぶわかる脳の事典』2014坂井、久光監修成美堂出版
参考文献『病気がみえるvol.7 脳・神経』2011メディックメディア
参考文献『脳を学ぶ「ヒト」とその社会がわかる生物学』2014森岡周協同医書出版社
参考文献『日本人の9割が知らない遺伝の真実』 安藤寿康SB新書
参考文献『エピゲノムと生命-DNAだけでない「遺伝」のしくみ』大田邦史ブルーバックス
参考文献『個性は遺伝子で決まるのかー行動遺伝学からわかってきたこと』 小出剛ペレ出版
参考文献『ダウン症ハンドブック』 菅野、玉井ほか編日本文化科学社
参考文献『ソーシャルブレインズ入門-<社会脳>って何だろう』 藤井直敬講談社現代新書
参考文献『脳の中の身体地図』 サンドラ・ブレイクスリーほかインターシフト
参考文献『脳が壊れた』 鈴木大介新潮新書
参考文献『目でみる救命救急医療』2014杉本監修日本臨牀社

準備学修の内容

MELIC内の参考図書やweb検索などで、積極的に準備学習、復習をすることが望ましい。LMS上に連絡事項や資料も載せるので、随時確認すること。

その他履修上の注意事項

授業中の私語は厳禁で、目につけばその場で退室を命じ、その後の履修継続は認めない。

授業内容

授業内容
第1回運動器の構造と働き
第2回中枢神経系の構造と働き
第3回中枢神経系の構造と働き 2
第4回脊髄・末梢神経系の構造と働き
第5回運動調節のしくみと障害
第6回小児期における脳・神経系の発達と障害
第7回前半のまとめ、理解度確認テスト 1
第8回遺伝のしくみ
第9回高齢出産と遺伝性疾患
第10回神経発達症
第11回脳の働き:社会脳
第12回脳の働き:ミラーシステムと自他認知
第13回頭部外傷
第14回救急蘇生とAED
第15回後半のまとめ、理解度確認テスト 2