恋愛と結婚の心理学
担当者茂垣 まどか教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングEDP-107

授業の概要(ねらい)

 生涯未婚率が上昇しているが,青年への調査では「いつかは結婚したい」という意見も多くみられる。一方,恋愛など縁がないと考える青年もいる。社会的にも,結婚や交際,配偶者選択に関する価値観の多様化やその背景のひとつとなる経済状態の変化など,青年や初期成人を取り巻く環境は大きく変動している。その中で,青年の恋愛や結婚にまつわる悩みも散見され,その悩みの方向性も様々である。本講義では,恋愛と結婚について,Eriksonの人格理論にもとづき解説する。この授業では,教員による解説だけでなく,学んだ理論を用いて各受講生が自己分析や人間関係の分析を行う。

授業の到達目標

 Eriksonの人格理論を理解し,説明することができる。
 Eriksonの人格理論にもとづき,自己分析し,対人関係や心理的な葛藤について分析することができる。

成績評価の方法および基準

 出席率2/3を前提として,LMSを利用した中間試験20%,期末試験40%,学期末レポート40%で総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書指定しない。資料を用いて授業を進める。
参考文献『アイデンティティとライフサイクル』E. H. Erikson(著)西平直・中島由恵(訳)誠信書房
参考文献『君の悩みに答えよう-青年心理学者と考える10代・20代のための生きるヒント』大野久・小塩真司・佐藤有耕・白井利明・平石賢二・溝上慎一・三好昭子・若松養亮(編著)福村出版
参考文献『エピソードでつかむ青年心理学』大野久(編著)ミネルヴァ書房

準備学修の内容

 事前に配布・指定した資料(次回のレジュメ)や書籍を読み,内容を把握して質問等のメモを作成する必要がある。
 授業で配布した資料,ノートなどを読んで復習し,LMSを利用した試験を受験する必要がある。

その他履修上の注意事項

 学んだ心理学的知識をてがかりに,自らの心の動きに気を配り自己洞察する姿勢が求められる。
第1回イントロダクションに必ず出席し,この授業の進め方をよく理解したうえで受講すること。期限内に第1回授業の授業課題をLMS上で提出すること。受講に際して,欠席した場合の不利益が大きいので注意すること。また,この授業は資料配布や試験・課題等でLMSを利用するので,使い方を習得しておくこと。
 授業計画は,進行状況に応じて調整する場合がある。 ※受講希望者が多数の場合は抽選を行う。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回精神分析的な「こころ」のよみかた
第3回漸成発達理論とはなにか
第4回アイデンティティとは何か
第5回アイデンティティ形成に至る人格発達のプロセス1:愛情の発達
第6回アイデンティティ形成に至る人格発達のプロセス2:自己意識の発達
第7回青年期の交際:アイデンティティのための恋愛
第8回恋愛に関する否定的アイデンティティ
第9回恋愛と性
第10回親密性の発達
第11回親密性の発達に関する個人差
第12回愛の本質的特徴
第13回配偶者選択と親子関係(心理的離乳)(オンデマンド※便宜上第13回とあるが,授業週(全14回)とは別途設定・実施する。期日等詳細は授業内で発表する)
第14回世代継承性の発達
第15回まとめ