授業の概要（ねらい）

　社会心理学領域における実証研究に関する日本語と英語の文献を講読します。問題の設定、仮説の構築、サンプルの選定、データ収集の手続き、データ分析の方法、分析結果の導出、結果の解釈を正しく読み取ることにより、社会心理学の方法論について理解を深め、研究計画を立案し、研究を実施するのための基礎知識を修得することを目指します。社会心理学研究の成果が、臨床心理学に貢献できる可能性についても検討を行います。
　まず、パーソナリティ、認知能力、社会的態度、精神疾患傾向の個人差を形成する要因を検討し、人間の心理学的、社会学的形質の多様性の源泉を解明した調査研究論文を輪読します。
　その後、履修者各自が修士論文研究の構想について発表し、各々の研究テーマに沿った文献を全員で読み、内容についてディスカッションを行います。研究を行う上での倫理的配慮についても検討していきます。

授業の到達目標

　各自の研究テーマ周辺の先行する研究の整理を行い、そこから問題を提起することができる。
　実証論文から、結論に至るために用いられた研究の方法を理解することができる。

成績評価の方法および基準

　授業内のプレゼンテーション、ディスカッションにおけるパフォーマンスで評価します。

教科書・参考文献

準備学修の内容

　全員が指定された文献をよく読んできてください。
　担当者は発表の前週までに、取り上げる論文を履修者全員に周知してください。レジュメを作成して、論文を紹介し、自身の研究との関連についても発表していただきます。
　履修者人数によりますが、1回の授業で1本の論文を扱う予定です。

その他履修上の注意事項

　初回の授業で、授業内容について、履修者の希望をお尋ねします。修士論文で、量的調査に基づく社会心理学的研究を行う予定の院生の履修に最適です。
　LMSの本科目のページ内に、授業に関する情報を掲載しますので、履修者は毎週アクセスするようにしてください。

授業内容