法社会学Ⅱ
担当者田中 佑季教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングFUL-202

授業の概要(ねらい)

 法社会学は、法が社会の中で実際にどのように用いられているのか、その結果いかなる作用をもたらしているのか、法と社会との関連を実証的に分析する学問であり、法社会学は幅広い分野をその対象としていると言えます。この授業では、「家族」や「子ども」に関する法に焦点を置き、関連する法を社会の中でどのように捉えるべきか、法と社会との関係を理解・検討し、また、社会における問題の解決のため、法をどのように考え、運用すべきかを「自身で考える」ことができる思考力を養うことを目的とします。
 授業では、「子ども」に関する法と社会との関わりを中心に、現代社会における課題や問題として考えるべき論点について検討を進めていきます。また、私たちの生活と法との関わりにおける課題や日本の司法制度に関する検討も試みます。

授業の到達目標

①現代社会における「子ども」に関わる法制度について知識を修得し、社会との関わりにおける問題を把握することができる。
②私たちの日常生活と法との関わりを理解し、問題点について自身で考えることができる。
③現行の法制度では対応が難しい問題について、その解決方法を自身で考察することができる。
④日本の司法制度について理解し、自身で説明することができる。

成績評価の方法および基準

期末試験、小テスト/課題(数回実施予定)により総合的に評価します。
*初回授業の際に詳しく説明します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書*各回配布する授業レジュメに沿って授業を行う予定です。
参考文献『子ども法』大村敦志・横田光平・久保野恵美子有斐閣、2015年
参考文献『子どもと法』棚村政行日本加除出版、2012年
参考文献『市民生活と法[第4版]』中川淳 編法律文化社、2014年
参考文献*その他、テーマごとに適宜紹介します。
参考文献*初回授業の際に詳しく説明します。

準備学修の内容

①各回の授業で提示する次回の授業内容について、参考書などを使用しながら予習を行い、概要を把握しておくこと。
②授業で説明した内容について、レジュメや参考書などを使用しながら復習をし、理解を深めておくこと。
③事前に配布された資料などがある場合は、資料をよく読み、理解を深めてくること。

その他履修上の注意事項

①受講する際には、六法(いずれも可)を参照してください。
②法社会学Ⅰも合わせて履修すると理解がより深まるでしょう。
③授業内容を十分に理解するため、積極的に授業に臨み、各回の授業内容について十分な復習を行って理解を深めてください。
④日頃から新聞やテレビのニュースなどにも触れ、社会の問題に関心を持つと良いでしょう。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、イントロダクション-法と社会
第2回現代社会と子どもの人権
第3回児童虐待と子どもの保護(1)児童虐待の実情と保護
第4回児童虐待と子どもの保護(2)児童虐待防止のための法制度
第5回子どもと学校(1)子どもの学習権と教育
第6回子どもと学校(2)いじめの現状と子どもの保護
第7回子どもと学校(3)いじめ防止対策推進法と法的責任
第8回子どもと情報化社会(1)インターネットとプライバシーの権利
第9回子どもと情報化社会(2)インターネット上の権利侵害への対応
第10回子どもと情報化社会(3)「忘れられる権利」
第11回子どもと財産―子どもの財産の管理:親権/未成年後見
第12回高齢社会と法―成年後見制度
第13回司法制度(1)司法制度の基本的枠組み
第14回司法制度(2)司法制度改革と裁判員制度
第15回まとめ

*以上の授業内容及び順序は、授業の進行状況によって変更する場合があります。
*1回分の授業についてはオンライン授業を実施します。オンライン授業の日程などの詳細は授業の中で説明します。