スポーツ社会論Ⅱ
担当者谷崎 敦彦教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングSPS-210

授業の概要(ねらい)

 前期「スポーツ社会論Ⅰ」に於いてはスポーツと社会との係りを学んだ。後期「スポーツ社会論Ⅱ」では「学校」「企業」に代わり、今後スポーツの「受け皿」となるべき「地域」と「プロ組織」にスポットを当て、その望ましい形を解説する。また、「地域社会+プロスポーツ」の代表格と目される「Jリーグ」誕生の経緯、現状などを「プロ野球の支配と発祥」との比較により詳細に学ぶ。Jリーグ・プロ野球関係者・有識者の講演などを交え、両リーグが誕生した背景・目的・運営上の違いなどを具体的に学ぶ。
 一方、スポーツ組織と一般大衆をつなぐ「メディア」の役割に付いても「何故各メディアはスポーツ中継を積極的に行うのか?」「スポーツ組織側とメディアとの好循環は如何に形成されたのか?」等についても「メディアの仕組み」「メディアの役割」など基礎的なものより解説を行う。FACEBOOK等に代表されるOTT(Over The Top)が今後のスポーツ中継に就きどの様な役割を持つのか?既存メディアとの共存(競争)についても注視を行う。
 将来プロスポーツ業界に就職を希望する学生のみならずスポーツを通じての社会貢献・NPO活動・村おこしなどスポーツの価値を梃として今日的な課題を解決する意欲ある学生には必須の講座である。
尚、前期「スポーツ社会論Ⅰ」の評価「D」の学生の履修は原則認めない。

授業の到達目標

 明治以降スポーツを概念として輸入した日本。近代から現代へ至る時代を俯瞰して学ぶことにより19世紀半ばに英国で発祥した近代スポーツが如何に日本の社会に定着したのかを再度学び、日本初のプロスポーツリーグと言われる「Jリーグ」の百年構想についての理解を「プロ野球」の歴史と対比させることにより深く理解することを目標とする。具体的には①Jリーグの思想とプロ野球生い立ちの違いを他者に説明できること②日本特有の「実業団スポーツ」の基本的事項を修得すること等をその目標とする。

成績評価の方法および基準

 出  席:7割以上の出席を前提とする。平常点として30点
 レポート:期中に2回の課題レポート提出 20点
 期末試験:50点満点(完全持込み不可)
 以上を総合的に評価する。*期末テストは完全持込み不可となる故、十分な予習・復習が必要となる。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『スポーツは誰のためのものか?』杉山 茂著(慶応義塾大学出版)

準備学修の内容

 「オリンピック選手のドーピング問題」「大相撲での暴力事件」「学生の体育会離れ」「メディアのスポーツ報道姿勢」「スポーツリーグのプロ化」などといった今日的なテーマについては新聞・雑誌・WEBなどで情報収集を怠りないこと。

その他履修上の注意事項

 甲子園大会を目指すスポーツ強豪校と言われる現場では指導者より「勝利至上主義」過度な「集団主義」「精神主義」などが現在も継続して選手に押し付けられている。この現状に付き自分の経験も踏まえ、自己の意見を持って授業に出席することを求める。 授業中にリスポンスシート等を用いたアンケート実施を行う。特に甲子園大会「投手100球制限問題」については背景・実施の意図などを含め自分の言葉で説明出来る準備をお願いしたい。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス、授業の進め方、評価方法、留意点     
第2回 前期の纏め
第3回 オリンピックとドーピング問題
第4回 日本人のスポーツ活動状況
第5回 スポーツの価値を毀損するモノ
第6回 スポーツ環境としての風土
第7回 スポーツ基本法       *オンライン授業を予定
第8回 スポーツ実務者よりの講演(1)
第9回 プロスポーツと企業
第10回 プロスポーツと地域
第11回 日本のプロ野球
第12回 日本のJリーグ
第13回 スポーツ実務者よりの講演(2)
第14回 メディアとスポーツの好循環
第15回 後期纏めとテスト