担当者 | 石島 健太郎 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | SOC-102 |
本講義では、社会学の基礎的な思考・調査・分析の方法を身につけることを目的とする。後期ではとりわけ、構築主義的な社会問題の社会学を扱う。具体的には、人々がなんらかの現象を問題と捉え、活動することを通じて社会問題が生成されていく過程を、学生自身の自由なテーマ設定のもとで実際に調査・分析する。
講義に対する質問・批判は、インターネット上の質問フォームでも受け付ける。それらに基づく議論を通じても、受講生の理解を促したい。
なお、本講義の履修にあたり、社会学1の履修・単位取得は要件としない。
構築主義の基本的な発想を理解し、説明できること。
構築主義的な視座に立った調査をおこない、分析できること。
授業内での報告ないし、期末レポートに基づく。
(1)授業内で報告する場合
学期後半の授業中に時間をとり、研究報告および他の受講生や教員との議論をおこなう。この場合、他の受講生の模範となるような報告を求めるので、報告希望者は事前に報告資料を提出すること。教員が認めた場合のみ報告を許可する。報告をした者の成績はA以上を基本とするので、積極的に挑戦してほしい。
授業内での報告ではzoomを用いることを予定している。
(2)期末レポートを提出する場合
3000字程度のレポートを課す。成績はBを上限とするが、とくに優れたものはAとする場合がある。
成績評価においては、授業内容を理解しているか否かを重視する。また、授業への質問・批判や、他の学生の報告に対するコメントなどを平常点として加味する。
なお、報告ないしレポート執筆に向けた準備として、学期中に複数回、課題を提示するが、この課題の提出自体には点数はつかない。
ただし、この課題を逐一こなしていけば、提出物の出来が良くなり、結果として高い成績を取ることができるだろう。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『社会問題とは何か――なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』 | ジョエル・ベスト | 筑摩書房 |
参考文献 | 『社会問題の構築――ラベリング理論を超えて』 | ジョン・I・キツセ、マルコム・スペクター | マルジュ社 |
参考文献 | 『社会問題の社会学』 | 赤川学 | 弘文堂 |
毎回の講義内容をよく復習すること。講義資料やノートを見直し、自分の言葉で説明できることとできないことを腑分けし、後者については質問や授業中に提示する参考文献に触れることを通じて理解し、自らの血肉とされたい。
講義内容への質問・批判等を通じた積極的な授業参加を期待する。
出席をとる(資料の閲覧履歴を確認する)ことはしないが、これは出席をして授業に真面目に取り組まなければ(あるいはそれに準ずる自学自習をしなければ)できないだろう最終報告を設定しているためなので、そのつもりで受講すること。
なお、この講義はすべての回をオンラインで行う。基本的にLMS上に音声とスライドを公開するオンデマンド型で実施するが、回によっては動画を用いる場合やzoomを用いたリアルタイム型の中継を行う場合がある。授業中で事前に連絡するので、よく確認されたい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:授業計画および概略を示し、評価基準について詳説する。 |
第2回 | 構築主義(1):あらゆるものの社会性 |
第3回 | 構築主義(2):社会問題の学説史 |
第4回 | 構築主義(3):構築主義への批判と応答 |
第5回 | 研究例(1):統計資料との照応 |
第6回 | 研究例(2):社会問題の自然史モデル |
第7回 | 研究例(3):レトリック分析 |
第8回 | 実習(1):テーマを設定する/資料を収集する |
第9回 | 実習(2):報道件数をグラフにする |
第10回 | 実習(3):言説を分析する |
第11回 | 研究倫理:レポート執筆時の諸注意 |
第12回 | 実習(4):各自作業/質疑応答 |
第13回 | 受講者による発表(1) |
第14回 | 受講者による発表(2) |
第15回 | 実習(5):各自作業/質疑応答(学事暦に含まれない1回分。第12回と合わせて報告に向けた作業を行う) |