担当者 | 西岡 淳教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | ARS-102 |
春期で学修した現代アジアの理解の上に、秋期では戦前から現代に至る日本とアジア地域の関係について学んでいく。授業の前半では、日本の植民地支配から、太平洋戦争終結に至る歴史的事実を踏まえながら、日本がその間にアジアの人々に何をもたらしたかを振り返る。次いで、現在のアジア地域との関係が、戦後の日本のアジアとの関係再構築の努力の上に成り立っていることについて具体的に論じていく。この観点から、日本の対アジア経済協力、カンボジア・東チモールでの国連平和維持活動、インドシナ難民受け入れに関して、外務省、内閣府、難民事業本部における私の実体験を織り込みながら説明する。
授業の後半では、日本の隣国である中国、韓国との間で未だ克服されていない諸問題に焦点を当て、問題の根本から深く考えていく。そして最後に、中国の台頭とアジアの国際環境の変化、米中関係、アジアの経済統合などのテーマについて取り上げる。また、随時、関連する時事問題についても触れることとする。
この授業を通じて各自が考えたことを、アジアの人々との交流に是非生かしてもらいたい。
なお、第8回授業はオンライン(オンデマンド形式)による授業とする予定。
19世紀末から現在に至る日本・アジア関係の歴史的事実について説明できる。
日中、日韓、米中関係等に関する新聞報道をフォローし、客観的に評価できる。
平常点(出席及びリアクションペーパーの提出、復習テスト/課題):60%
期末テスト:40%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は特に使用しない。授業ではスライドを用いる。 | ||
参考文献 | 『アジアの中の日本』 | 田中明彦 | NTT出版(2007) |
参考文献 | 『歴史問題ハンドブック』 | 東郷和彦、波多野澄雄 | 岩波書店(2015) |
参考文献 | 『戦後日本のアジア外交』 | 宮城大蔵 | ミネルヴァ書房(2015) |
毎回の授業後にLMSによる復習テストまたは課題を課すので、自宅学修を行うこと。
高校での世界史、日本史の履修を前提とはしない。世界の情勢(アジア)Ⅰを修了していることが望ましいが、未修であっても履修を認める。
遅刻は減点対象とする(但し、30分以上の遅刻は出席とはカウントしないので注意すること)。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス(授業の目的、授業の進め方、成績評価についての説明) はじめに:日本とアジアの関係を考える |
第2回 | 日本によるアジアの植民地化 |
第3回 | 太平洋戦争期の日本とアジア |
第4回 | 戦後・冷戦期の日本とアジア |
第5回 | 冷戦後の日本とアジア |
第6回 | 日本の対アジア経済協力 |
第7回 | インドシナ難民問題と日本 |
第8回 | (オンライン授業を予定)アジアにおける日本の国際平和協力活動 |
第9回 | 日韓関係 |
第10回 | 日韓関係(続き) |
第11回 | 北朝鮮問題 |
第12回 | 日中関係 |
第13回 | 日中関係(続き) |
第14回 | 中国の台頭と米中関係 |
第15回 | 東アジア共同体構想 なお、以上は予定であり、変更することがあり得る。 |