担当者 | 大貫 真寿美教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [初等教育学科 こども教育コース] | |
科目ナンバリング | ESS-114 |
造形による表現は、子どもの生活にとって大切な「環境」を提供しています。それは、「形や色やイメージ」、そして「モノの肌触り(質感)」などを通した活動を、十分楽しみ味わうことで、子どもの感性を高め、表現力を豊かにし、創造力の芽生えを培うからです。
こうした活動にかかわる指導者が、造形表現への苦手意識や、子どもの表現を大人の思い描く「鋳型(いがた)」にはめようとする意識をもっていては、子どもの主体性を育むことはできません。
授業では、世界の子ども達の造形表現の鑑賞等を通じ、子どもの発達に適した活動や教育環境等の知識を身につけ、受講生自らが能動的に子どもの表現や子どもの持つ感覚やひらめきを理解していきます。また、培った知識をどう造形表現の題材や指導へと繋げられるかを考えていきます。
・幼児の造形教育の基礎的な知識を身に付ける。
・発想や構想の能力を高めて子どもの視点から考え、それに伴う分析や言語化ができるようになる。
・幼児の造形教育の指導に必要な知識やコミュニケーション力を身に付ける。
・学習内容を「ポートフォリオ」にまとめ、自分なりに省察する。
・最終課題の「素材研究」では知識のみでなく、知識や経験をいかに子どもとの活動に生かすか思考し、グループディスカッションを通じて自分と違った角度からのアプローチにも気付くことができる。
①「ポートフォリオ」作成と提出。60%
・配布資料を保管し読んでいるか。
・学習内容や活動を記録し明示しているか。
・学習内容や活動への自分の考察を書いているか。
・学習内容や活動を美的に構成し、まとめているか。
②授業での主体的な表現活動と鑑賞活動。20%
③授業への関心・意欲・態度。20%
以上の観点から総合的に判断します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 子どもの造形表現 第2版 | 北沢昌代 畠山智宏 中村光絵 | 開成出版 |
参考文献 | 『幼稚園教育要領解説』 | (文部科学省) | |
参考文献 | 『保育所保育指針解説書』 | (厚生労働省) |
◯「ポートフォリオ」は、各自、写真等を印刷し、配布資料とともに、所定のスケッチブックに作成してください。
◯「ポートフォリオ」は、授業を振り返りながら、コツコツと作成してください。
◯授業で紹介した「展覧会」「児童作品展」「造形教育関係の施設」などに足を運び、鑑賞したり、見学したりするなど、造形教育への見聞を高めてください。
◯子どもの気持ちや視線をもって、実際の指導に生かせるようにイメージしながら受講してください。
◯自分の意見や感覚を大切にし、能動的に授業に取り組んでください。
◯友人との共同の活動や後片付けなどの環境設定等に気を配りながら活動してください。
◯進度や学習状況で、内容を適時変更する場合がありますので、留意ください。
回 | 授業内容 |
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第1回 | LMSによるオリエンテーション(授業計画、評価、授業を受けるにあたっての留意事項など。) |
第2回 | 子どもの絵を読む①(世界の児童画を鑑賞し、子どもの発達段階による特徴的な表現を知る。) |
第3回 | 環境構成について(造形遊び) |
第4回 | 外部講師を招いて画材のレクチャー(ぺんてる株式会社から講師を招き、クレヨンや絵の具の組成や扱い方、表現技法のレクチャーを受ける) |
第5回 | 色彩の基礎(色彩の基礎知識と人の感覚に働きかける影響等について学ぶ。) |
第6回 | 鑑賞について(展示方法も含めて) |
第7回 | 見立て遊び(子どもの「みたて遊び」を理解する) |
第8回 | 素材と道具について1 |
第9回 | 素材と道具について2 |
第10回 | 素材と道具について3 |
第11回 | 造形活動と子どもの発達段階(子どものそれぞれの発達に合わせた造形活動の形態について学ぶ。) |
第12回 | グループワーク素材研究1(各グループで研究素材を決め、その素材で行える造形活動を模索する。) |
第13回 | グループワーク素材研究2(参考資料収集、リサーチ、ディスカッションを行う。) |
第14回 | グループワーク素材研究3(研究内容をまとめる、活動内容例や参考作品制作を行う。) |
第15回 | まとめ・プレゼンテーション |