担当者 | 森 富子 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [初等教育学科 初等教育コース] | |
科目ナンバリング | ESS-307 |
理科の目標は、自然に親しみ、見通しをもって観察、実験などを行い、問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに、自然の事物・現象についての実感を伴った理解を図り、科学的な見方や考え方を養うことである。
本授業業では、理科教育の歴史や学習指導要領理科の変遷、理科教育の目標などについての理解を通して、理科授業の在り方全体を把握し、理科指導法の知識や技能を身に付けることができるようにすることを目的にしている。理科の指導内容・学習内容については、「理科概論」とも関連しているが、理科の授業の中での指導方法に関わることに重点を置いて解説するようにする。また、新しい理科教育では、学ぶことの意義や有用性の実感、科学への関心を高める観点から、実社会、実生活と関連を重視する内容の充実が強調されており、それらも加味して解説するようにする。
・理科教育の目的や学習指導要領の内容、これからの理科教育の方向、21世紀型能力等の理解を通すことによって、新しい理科についての授業構想力・授業実践力・授業評価力・授業改善力を身に付けることができる。
・理科の学習指導案の作成や模擬授業を通すことによって、教師としての資質や能力を養うことができる。
・理科実験に必要な実験の器具や装置の使い方を学ぶことにより、実際の理科の授業で、すぐに使うことができる。
定期試験の成績を基本とするが、毎回予定している講義記録や中間の課題レポート(40%)。出席状況や授業態度、学習意欲(30%)。学習指導案の作成、教材作成(30%)などを加味して、総合的に評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『小学校学習指導要領解説・理科編』 | 文部科学省編 | 東洋館出版社 |
教科書 | 『理科の見方・考え方を働かせて学びを深める理科の授業づくり』 | 日置光久・星野昌治・船尾聖 | 大日本図書 |
参考文献 | 『小学校理科・授業づくりの技法』 | 星野昌治・船尾聖編著 | 大日本図書 |
参考文献 | 『新しい小学校理科・授業づくりと教材研究』 | 星野昌治編 | 東洋館出版社 |
参考文献 | 『アクティブラーニングによる理科の授業づくり』 | 日置光久・星野昌治・船尾聖 | 大日本図書 |
・文部科学省学習指導要領総則編、理科編の解説書の内容をよく読み理解しておくこと。
・理科の学習・指導方法や自然科学に関する書籍を読んでおくこと。
・アクティブ・ラーニング、問題解決学習などのさまざまな学習・指導方法について自分なりに理解しておくこと。
理科教育の歴史や学習指導要領理科の変遷を理解するにはなかなか難しい面があるが、できるだけ分かりやすく解説する。理科は、子供がとても大好きな教科であるが、教師の6割が理科を苦手としていることは憂慮すべきことである。理科の学習内容は、子供にとって楽しいものである。指導方法も改善されてきているので、理科教育に興味・関心をもって本授業を受講してほしい。自分自身も理科好きになり、多くの理科好きの子供が育つよう指導方法を研究してほしい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 1 ガイダンス ◎理科指導法の学習内容についての説明と今後の授業の進め方について ◎理科の学習指導案の書き方についての説明から模擬授業で行う学習指導案を考える。 |
第2回 | 2 理科の考え方と理科教育の歴史と模擬授業について (1)自然と科学と理科教育の内容について復習する。 (2)学習指導要領の変遷から新しい理科の学習指導要領の考え方について学ぶ。 (3)模擬授業について(グループ分けと実践する単元を次週までに考える。) |
第3回 | 3 学習指導要領と模擬授業の計画について (1)理科の目標と内容について、理科学習指導要領の解説書から確認する。 (2)理科教育の授業展開について、グループごとに模擬授業を行う単元の相談をする。 |
第4回 | 4 理科の授業と指導計画・模擬授業の計画(1) (1)指導計画と単元構成・指導計画と単元構成を考える。 (2)観察実験の意義と方法について学ぶ。 (3)模擬授業の計画を立てる。 |
第5回 | 5 理科の授業と指導計画・模擬授業の計画(2) (1)観察・実験の意義と方法(2) (2)問題解決と学習過程について、KJ法や一斉授業、問題解決型の授業方法について学ぶ。 (3)模擬授業の役割分担を決める。略案について、各自で考える。 ◎ 予備実験をする。(模擬授業一週間前を目途に実施する) |
第6回 | 6 理科の授業と指導内容・模擬授業の実践① (1)科学的思考力の育成について (2)理科における習得、探究、活用について実践を通して学ぶ。 |
第7回 | 7 理科の授業と観察・実験・模擬授業の実践② (1)観察・実験の意義について (2)観察。実験の記録の書き方について実践を通して学ぶ。 |
第8回 | 8 理科授業と指導技術・模擬授業の実践③ (1)導入の工夫について (2)板書、発問の仕方について、実践を通して学ぶ。 |
第9回 | 9 理科授業と教材研究・模擬授業の実践④ (1)理科の学習内容について (2)理科の教材研究の進め方について実践を通して学ぶ。 |
第10回 | 10 理科授業と安全指導・模擬授業の実践⑤ (1)観察・実験と事故防止について (2)危険を伴う実験と安全対策について、実践を通して学ぶ。 |
第11回 | 11 理科授業と野外学習・模擬授業の実践⑥ (1)野外学習の進め方について (2)環境教育との関連について、実践を通して学ぶ。 |
第12回 | 12 理科授業と評価・模擬授業の実践⑦ (1)評価の機能について (2)理科の評価の方法について、実践を通して学ぶ。 |
第13回 | 13 理科授業と評価・模擬授業の実践⑧ (1)授業の計画と実際の授業の進め方について (2)授業の構想と課題、対応策などを実践を通して学ぶ。 |
第14回 | 14 理科授業の構想・学習指導案の作成の復習として ◎まとめのテストを実施する。 ◎理科の指導法についてまとめる。 |
第15回 | 15 実践授業を振り返る ◎実践した授業や他の人の実践を振り返り、新たな授業展開について考える。 ◎オンライン授業(LMSによるオンデマンド形式)で行う。 |