教職論
担当者山田 茂利教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 初等教育コース]
科目ナンバリングESS-101

授業の概要(ねらい)

 本授業は、教職に関する関心を高め、基礎的な理解を深めるとともに、自己の適性について洞察し、教職に対する態度形成を図り、自分は教職課程の履修を続けるべきかどうかを的確に判断できる力をつけることを目指している。
 そのため、学校教育と教職の意義、教師の役割、職務内容、研修等について、その歴史、理念、制度、実態などから多角的多面的に探究していく。また、これらの学修を通して客観的に自分を見つめ、自己分析、自己理解を進め、教職への適性を把握し、これからの課題の明確化を図る。

授業の到達目標

(1)教職について関心をもち、教職の意義、教師の役割、職務内容、研修等、基礎的・基本的な事項について、積極的に調べ、考え、表現することができる。
(2)自己の資質向上に努めるとともに、能力・適性について洞察を深め、教職への理解、目的意識、学習意欲の有無を自らに問い、教職課程履修の継続を責任を持って判断することができる。
(3)教職志望の目的や理由、目標達成を目指す教職課程修得への決意や学修計画について、筋道を立てて分かりやすい文章で説明できる。

成績評価の方法および基準

 ・授業での学修活動の状況(30%)、課題レポート・提出物(40%)、試験等(30%)を総合して評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書共通のテキストは使用しない。
参考文献参考文献等については適宜紹介したり、必要な資料を配付したりする。

準備学修の内容

授業前後には、講義内容に関連する次のことについて必ず学修し、レポートにまとめるなどして理解を深めること
・期待される教師像及び教員に求められる力(参考:各教育委員会資料等)
・学習指導要領等の改訂の経過(参考資料:小学校学習指導要領解説「総則編」等)
・現代的教育課題(参考資料:小学校学習指導要領解説「総則編」等)
・新聞や雑誌等において扱われる学校教育・教師に関する記事

その他履修上の注意事項

・教職課程を履修する学生は、先ずこの科目を学び、単位を修得することが必要条件である。毎回の授業内容を確実に理解し、自己の進路の選択に生かしていかなくてはならない。
・一部の授業内容が欠けても教職課程全体の履修に影響するので、全回出席を目指すことを基本とする。
・授業態度や学修活動については、教員の指導をしっかり受け止め、授業内容にかかわる課題(宿題)に取り組むこと。また、教職への適性を探り、自分の教職課程の履修の是非を見定めること。

授業内容

授業内容
第1回【LMS】 オリエンテーション・教職とはなにか
 ・授業の目標、内容、進め方、成績評価について理解する。
 ・教職とは何か、なぜ教職を目指すのかについて考える。
第2回教職とはなにか(なぜ教職を目指すのかについて考える。)
 ・教職の魅力、教師の生きがい、期待される教師像について考え、目指す教師像を明らかにする。
 ・自己の教師としての適性を考える。
第3回学校教育の歴史と教育問題:学習指導要領改訂の背景(1)
 ・我が国における学校教育の変遷と社会の変化を概観する。
第4回学校教育の歴史と教育問題:学習指導要領改訂の背景(2)
 ・教育問題を探求するとともに学習指導要領改訂の背景を考察する。〔レポート作成と協議〕
第5回学校教育の歴史と教育問題:学習指導要領改訂の背景(3)
 ・教育問題を探求するとともに学習指導要領改訂の背景を考察する。〔レポート発表と協議〕
第6回教員の職務(1-1)教員に求められる力「学習指導①」「学校運営・組織貢献」
 ・教科等の指導(授業改善)/指導と評価の一体化について理解する。
 ・小学校の学校組織特性を理解する。
 ・学校運営とは何かを理解し、校務分掌組織から、教師の協働を考える。
第7回教員の職務(1-2)教員に求められる力「学習指導②」
 ・演習(教科指導)を通して、「学習指導力」について考える。
第8回教員の職務(1-3)教員に求められる力「学習指導③」
 ・演習(学級指導)を通して、「学習指導力」について考える。
第9回教員の職務(2)教員に求められる力「生徒(生活)指導」
 ・事例問題を通して、「生徒(生活)指導」について理解する。
第10回教員の職務(3)教員に求められる力「外部との連携・折衝」
 ・事例問題を通して、「外部との連携・折衝」について理解する。
第11回教育課題(1)「人権教育の推進」「心の教育の推進」「安全教育」「特別支援教育」
 ・教育課題について理解し、教育活動等について考える。〔プレゼンテーション準備①(グループワーク)〕
第12回【LMS】 教育課題(2)「人権教育の推進」「心の教育の推進」「安全教育」「特別支援教育」
・教育課題について理解し、教育活動等について考える。〔プレゼンテーション準備②(グループワーク)〕
第13回教育課題(2)「人権教育の推進」「心の教育の推進」
 ・教育課題について理解し、教育活動等について考える。(レポート発表と協議)
第14回教育課題(3)「安全教育」「特別支援教育」
 ・教育課題について理解し、教育活動等について考える。(レポート発表と協議)
第15回教育課程と学校評価、教員の身分と服務、教師になることをめざして(まとめ)
 ・教育課程(カリキュラム・マネジメントを含む)と学校評価について理解する。
 ・教員の任免、服務規律について理解する。
 ・分限と懲戒について理解する。
 ・教職論での学修を踏まえて「いま、求められる教師」と「教職の課題」について考える。
 ・自己の教師としての適性を吟味する。