外国政治史Ⅰ
担当者工藤 則光教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングPOL-105

授業の概要(ねらい)

 本年度の外国政治史Ⅰ・Ⅱでは前近代史に関するいくつかの論点を講義する。この外国政治史Ⅰでは、先ずビッグ・バンから始まり、人類の誕生について映像資料を用いながら概観し、次にローマ帝国、特に帝政後期から始まる「古代末期」について少し詳しく講義する。その内容は日本の高校世界史と大きく異なる場合も少なくないので、少し時間を取って、説明したい。
 なお、ここでいう政治史には高等学校の教科書にあるような19世紀的な実証主義史学の成果である事件史だけではなく、20世紀を代表し、現在も大きな影響力を有するフランスのアナール派の手法を取り入れた「政治文化史」のことも含まれる。政治文化史とは何かについては、簡単にははじめに説明するが、その具体的な内容・手法については、この講義全体で明らかにしていく。

※第10回はLMSで実施する予定である。

授業の到達目標

①人類の進化史と古代末期の政治史について基本的知識を獲得すること。
②世の中の動きを歴史的に考えるための視点を身につけること。

成績評価の方法および基準

 受講者数にもよるが、小リポート・小テストなど40%、期末テストもしくはリポート60%で評価する。
①小リポートは基本的に授業中のリアクション・ペーパー(原則毎回実施)のことである。
②履修者数などによって、期末テストは定期試験期間に行うこともある。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書使用しない。
参考文献

準備学修の内容

 この分野の著作は多数あり、適宜参考文献を紹介する。そのような参考文献や授業内容の理解を深めることができる文献以外の教材も紹介するので、事前に読んだり見たりするとよい。また、現在の日本や世界で起きていることに関心を持つこと。最低限一日1回はニュースをチェックして動向なりを押さえておくこと。この授業とは直接関係しないかもしれないが、色々な意味で過去と現在はつながっているので、意外な接点に驚くこともあるだろう。

その他履修上の注意事項

 高等学校で必修となっている世界史の教科書に記載されていない内容も多いので、世界史の理解程度は問わないが、その確認のようなことは講義するつもりである。ただし、高等学校の教科書の記述とは根本的に異なるので、その方面での教職を目指している学生で現在教職科目に苦戦している学生には履修を勧めない。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション:①授業の進め方・評価方法などについて、②授業のアウトライン
はじめに:①政治史とは何か、②グローバル・ヒストリーとビッグ・ヒストリー
第2回
Ⅰ.文明以前:①地質時代、②人類の誕生
第3回Ⅰ. 文明以前:②人類の誕生
第4回Ⅰ. 文明以前:②人類の誕生
第5回Ⅰ. 文明以前:③農耕・牧畜の始まり、④オリエンタリズム
第6回Ⅱ.文明の発生:オリエント諸文明と東地中海文明
第7回Ⅱ.文明の発生:オリエント諸文明と東地中海文明
第8回Ⅲ.古代末期①前史:帝政後期までのローマ


第9回Ⅲ.古代末期②帝政後期のローマ帝国
第10回 Ⅲ.古代末期③「蛮族」の大侵入か、民族の大移動か
※LMSで講義をする予定である。
第11回Ⅲ.古代末期④ビザンツ帝国史とゲルマン諸継承国家史
第12回Ⅲ.古代末期④ビザンツ帝国史とゲルマン諸継承国家史
第13回Ⅲ.古代末期④ビザンツ帝国史とゲルマン諸継承国家史
第14回Ⅲ.古代末期⑤アラブ世界、⑥総括
第15回まとめとテスト
◎以上の予定に小テストや小リポートが加わるはずである。