担当者 | 櫛原 功一教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | CAS-209 |
日本の文化財行政全般についての講義である。我が国の文化財には有形文化財として建造物、美術工芸品(絵画、彫刻、工芸品、書籍、考古資料など)、無形文化財、民俗文化財、史跡名勝天然記念物、文化的景観、伝統的建造物群、保存技術、埋蔵文化財の分類体系があり、それらを対象として保存活用が行われている。文化財保護法の改正により、文化財の活用へと大きく流れが変わりつつある今日、公務員としての文化財行政職志望者はもちろん、研究者、教員、学芸員、民間を含めた文化財関係職を目指す人にとって、文化財の見方、文化財の認定、保護の制度、仕組みと保存管理、活用の実際を知っておく必要がある。この授業の前半では、日本の指定文化財の概要、保護行政のあり方を学び、後半ではとくに埋蔵文化財の保護行政を取り上げ、発掘調査における一連の流れ(計画・業務契約、予算措置、準備、実施、整理、報告書作成、遺物の展示・活用)に関する法的手続きや安全基準などについて学びたいと思う。
各種文化財の概要、見方を理解し、保護制度の仕組みを知る。また文化財の管理、保存、活用のための基本的知識を学ぶ。とくに埋蔵文化財調査に関する行政的な手続き、予算措置から整理、報告書刊行、資料の活用について十分に理解する。
期末試験(80%)のほか、レポートを成績評価の対象とする。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
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参考文献 | 『文化財保護制度概説』 | 中村賢二郎 | ぎょうせい |
参考文献 | 『発掘調査のてびき』(集落遺跡発掘編・整理報告書編・各種遺跡調査編) | 文化庁文化財部記念物課監修 | 同成社 |
参考文献 | をもとに、当方作成のレジュメに沿って授業を進める。 |
皆さんが生活する身近な地域、大学周辺にどのような文化財があり、それらがどのような保護管理体制のもと、保護行政が実際にどのように行われているのか、どのような課題があるかを考えてほしい。旅行先などで積極的に文化財を訪ね、見学することを勧める。
大学で学んだことを活かし、卒業後に一人でも多くの人が文化財に携わる職に就職できることを願う。とくに史学科の学生には文化財調査や文化財保護行政職を目指していただきたいが、そのためにも文化財行政を知り、文化財に興味を持ち、文化財保護の現状と課題を学んでもらいたい。大学4年間で即戦力としての技術を身に付けることが求められるが、まずは文化財全般に関心をもち、研究者としての学びを深めることが肝要である。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 文化財行政とは何か、本講義の概略について |
第2回 | 文化財保護行政史について学ぶ |
第3回 | 文化財保護の行政組織について学ぶ |
第4回 | 有形文化財の保護制度について学ぶ |
第5回 | 無形文化財の保護制度について学ぶ |
第6回 | 民俗文化財の保護制度について学ぶ |
第7回 | 記念物の保護制度について学ぶ |
第8回 | 文化的景観について学ぶ |
第9回 | 伝統的建造物群の保護制度について学ぶ |
第10回 | 文化財の保存技術について学ぶ |
第11回 | 埋蔵文化財の保護制度について学ぶ |
第12回 | 埋蔵文化財調査の手続きについて学ぶ |
第13回 | 埋蔵文化財調査の標準について学ぶ |
第14回 | 埋蔵文化財調査の安全管理等について学ぶ |
第15回 | まとめと総括について |