美術史・文化遺産概説Ⅰ
担当者岡部 昌幸教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングFAH-101

授業の概要(ねらい)

 美術を概観し、その背景と歴史について学びます。主に西洋・日本の近世から近代、現代にいたる美術を、グローバル・アート・ヒストリーとリヴィジョニズムの視点でさまざまな分野と観点から学びます。毎回、わかりやすく親しみながら学ぶためにDVDおよびパワーポイント・スライドを使用します。近代の美術史学および芸術学は文芸評論やその他の関連分野の研究方法に影響を与えたといわれ、その方法論は多岐にわたっています。美術作品を素材に芸術の意味と価値を思考し、作家・作品研究の分析というミクロな側面と、人間の精神活動や文明の興亡、文明相互の影響関係というマクロな側面の両面から美術史を考えていきます。愉しみながら、自己啓発していくうちに、専門知識を身に着けていく学びの方法を伝授します。

授業の到達目標

 講義と教科書通読とともに、予習・復習として展覧会見学など課外活動を加え、受講者が自分なりの歴史観、美術史観と教養を養うことを目的とします。適宜、グループワーク、ディスカッションを課します。

成績評価の方法および基準

 学期末レポートを60%、授業中の課題提出、出席等を40%の割合で総合評価を行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『観る前に読むピカソの生涯(仮)』(予定)または『すぎわかる画家別水彩画の見かた』、『すぐわかる作家別写真の見かた』岡部昌幸(方丈堂出版)
 (東京美術)
教科書参考書、そのほかは講義中に指示します。
参考文献『世界の美術家 その生涯と作品』岡部昌幸(ポプラ社)
参考文献『西洋骨董鑑定の教科書』ジュディス・ミラー著 岡部昌幸日本語版監修(パイ・インターナショナル)

準備学修の内容

 指示された美術館の見学、学外授業、ワークショップの参加を課します。

その他履修上の注意事項

 まず美術について気軽に興味をもつことから始めましょう。学ぶことの楽しみを覚えましょう。そして、楽しく勉強を進めるなかで、多様なジャンルを広く概観し、自主的な勉強と旺盛な好奇心を持ちましょう。受講者にもこの講義の流れに沿い、それぞれ自分自身が受講の目標の設定、学習の計画、将来の展望を明確にもって、この講義の受講を有意義なものとする意欲と心構えを前提として求めたいと思います。

授業内容

授業内容
第1回 芸術とは何か、何を学ぶのか
第2回 時代背景と芸術、そして人生
第3回 芸術家の生涯と作品ー竹久夢二と大正ロマン
第4回 アール・デコの世界と美意識
第5回 ピカソとロシア・バレエ
第6回 美術品流通とアンティークの世界
第7回 美術品の鑑定の難しさ、面白さ
第8回 東山文化:茶の湯から陶芸まで
第9回 絵画の盗難
第10回 絵画の真贋
第11回 日本画の描きかた、見かた
第12回 美術の広がり(1)-現代アート、ジェンダー、アール・ブリュット、ダリ
第13回 美術の広がり(2)-フレデリック・バックとアニメーション
第14回 美術の広がり(3)-建築
第15回 美術の広がり(4)-庭園