発達評価法Ⅰ
担当者稲田 尚子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2018年度以降]
科目ナンバリングDEP-203

授業の概要(ねらい)

 発達的な課題を抱える対象者の支援の第一歩は、発達やその特性を考慮した評価である。発達を評価する際には、対象者の発達の水準、非定型性、環境との相互作用を調べることが肝要である。本講義では、発達障害に焦点を当て、包括的な評価について論じる。本講義では、質問紙、面接法、行動観察など、さまざまな評価方法について実習形式で実施したり、グループワークを行う場合がある。
 なお、本講義を受講する予定の学生は、各発達段階における発達の評価を論じる「発達評価法II」を履修することが強く望まれる。「発達評価法I」および「発達評価法II」の授業はそれぞれが補完的な内容となっており、通年で受講することにより、人の発達についてその発達段階に応じた多角的な評価に関する学びが深まる。

授業の到達目標

1. 発達障害の特徴および評価方法を理解し、評価の目的に応じた発達評価の方法を説明できる。
2. 発達の包括的アセスメントを理解し、具体的な方法を説明できる。
3. 発達評価法について、実習形式あるいは対象者との面接場面の観察評価を通じて、体験的に理解する。
4. 実際の生活の中で、発達的観点から人の心理を見る構えが身につく。

成績評価の方法および基準

 授業中の実習・ワークへの参加30%、期末テスト(教科書持ち込み可)40%、小テスト・ミニレポート30%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『これからの発達障害のアセスメント』 黒田美保編著金子書房
参考文献

準備学修の内容

 教科書の該当箇所をあらかじめ読み、各アセスメントツールの特徴をレポートにまとめてください。

その他履修上の注意事項

 授業中の私語や迷惑行為は慎んでください。

授業内容

授業内容
第1回発達評価の概要と倫理(オンライン)
第2回自閉スペクトラム症の評価:質問紙
第3回自閉スペクトラム症の評価:半構造化面接
第4回自閉スペクトラム症の評価:行動観察(幼児)
第5回自閉スペクトラム症の評価:行動観察(学童・成人)
第6回注意欠如・多動症の評価
第7回学習症の評価
第8回感覚の問題の評価
第9回適応行動の評価
第10回情緒と行動の問題の評価
第11回発達水準の評価
第12回フォーマルアセスメントとインフォーマルアセスメント
第13回行動の問題の評価:機能的行動査定
第14回発達評価から支援計画へ
第15回まとめと試験(オンライン)