担当者 | 堀田 結孝教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | SEM-201 |
人間の行動に関する実証的研究は,社会心理学において古くから行われているが,近年では経済学や人類学などの他の学問領域においても活発に行われている。この演習では,社会心理学及び周辺領域における人間の社会性(利他性や文化の形成など)に関する実証的研究についての文献を読む。
授業期間の前半ではテキストを読みながら基礎知識を学ぶ。後半ではテキストで紹介された事例に関連する他の文献を探し,より深く調べる。
レジュメ及びパワーポイントを用いて内容の発表を行うとともに,受講生の間で議論を行う。
• 社会心理学やその周辺領域における人間の社会行動に関して検討を行う研究分野の意義を理解し,代表的な知見について説明することができる。
• 文献の要点をまとめて他者に伝える方法を身につけることができる。
• 関連する文献を探すなど,自発的に情報を調べることができる。
授業期間中,文献を読んでその内容を発表する機会が何回かある。発表は各自個人で行う。これらの発表をメインに評価をする。資料の出来や教員からの質問に回答できるかなど,内容の理解度を元に評価する(50%)。他の学生の発表内容を聞き,議論に参加しているかも評価の参考とする(20%)。
更に,期末に全員に全体の理解度を確認するための課題を出す予定である(30%)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 文化がヒトを進化させた―人類の反映と文化-遺伝子革命 | ジョセフ・ヘンリック 今西康子訳 | 白楊社 |
参考文献 | 文化進化論:ダーウィン進化論は文化を説明できるか | アレックス・メスーディ | NTT出版 |
参考文献 | 社会のなかの共存(岩波講座 コミュニケーションの認知科学第4巻) | 安西祐一郎他(編集) | 岩波書店 |
発表用の資料は他の受講生にもわかりやすいように準備をしておくこと。
テキストは,図書館(MELIC)にて指定図書として配架する。
文献の内容の発表の際には,配布資料を受講生の人数分用意しておくこと。印刷は,心理学科教育研究支援室(7号館8階)にてできる。時間に余裕を持って準備しておくこと。
第15回はオンラインで実施する予定である。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:今後のスケジュール |
第2回 | テキストの紹介(基礎用語,第1章「不可解な霊長類」の解説),担当ぎめ |
第3回 | 文献の調べ方,資料の作り方について |
第4回 | 学生たちの発表 第2章 それはヒトの知能にあらず |
第5回 | 学生たちの発表 第3章 遭難したヨーロッパ人探検家たち |
第6回 | 学生たちの発表 第4章 文化的な動物はいかにして作られたのか |
第7回 | 学生たちの発表 第5章 大きな脳は何のために?―文化が奪った消化管 |
第8回 | 学生たちの発表 第6章 青い瞳の人がいるのはなぜか |
第9回 | これまでのまとめ |
第10回 | 学生たちの発表 第7章 信じて従う心の起源 |
第11回 | 学生たちの発表 第8章 プレスティージとドミナンス,生殖年齢を過ぎたあと |
第12回 | 学生たちの発表 第9章 姻戚,近親相姦のタブー,儀式 |
第13回 | 学生たちの発表 第10章 文化進化を方向づけた集団間競争 |
第14回 | これまでのまとめ |
第15回 | 総括と期末レポート(オンライン) |