行政法研究Ⅱ
担当者
単位・開講先選択  2単位 [法学研究科 法律学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 国や地方公共団体は、国民(住民)の福祉の向上のために様々な活動を行っている。行政法とは、こうした国や地方公共団体の行政活動に関する法であり、数多くの法律が行政法を構成して、国民生活の基盤を形成するとともに、我々の日常生活に大きな影響を与えている。判例(事例)は、こうした行政法を理解する上で有益であるだけではなく、行政法の理論を検証し、それを発展させる上でも重要である。
 そこで、行政法研究Ⅱでは、行政救済法を中心に具体的な事例を重視して授業(研究)を進めることとしたい。行政上の不服申立て、行政訴訟、国家補償などの問題について、判例(事例)における論点等を整理・検討し、発表・討論を行うことにより、行政活動等における行政法の意義と役割に対する理解を深めることとしたい。

授業の到達目標

 ①行政救済法に関する重要な判例(事例)について必要な知識を修得する。
 ②行政活動における行政救済法の意義と役割について理解できる。

成績評価の方法および基準

 報告テーマの発表内容(約60%)のほか、議論への参加度など(約40%)を総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 教科書は用いない。
参考文献行政判例百選Ⅱ[第7版] 宇賀克也ほか有斐閣
参考文献現代行政法入門 第4版 曽和俊文ほか有斐閣
参考文献判例で学ぶ法学 行政法 原田大樹新世社

準備学修の内容

 各回の授業(研究)のテーマについて、報告者だけなく、他の参加者も事前に勉強し、疑問点を明確にするとともに、問題意識を持って授業に参加してほしい。

その他履修上の注意事項

 報告者の発表を踏まえて、参加者全員で討議・検討を行うこととしており、授業に対する積極的な参加を期待する。また、適宜、教員による講義形式の授業も行う予定である。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
第2回行政救済法のポイント(国家賠償、損失補償)について説明を行う。
第3回行政救済法のポイント(行政救済法の全体像、取消訴訟の対象など)について説明を行う。(オンライン授業)
第4回行政救済法のポイント(取消訴訟のプロセス、取消訴訟以外の抗告訴訟)について説明を行う。
第5回判例(事例)について発表し、討論を行う(1)。
第6回判例(事例)について発表し、討論を行う(2)。
第7回判例(事例)について発表し、討論を行う(3)。
第8回判例(事例)について発表し、討論を行う(4)
第9回第2回から第8回までの授業のまとめと討論を行う。
第10回行政救済法のポイント(抗告訴訟以外の取消訴訟、行政上の不服申立制度)について説明を行う。
第11回判例(事例)について発表し、討論を行う(5)。
第12回判例(事例)について発表し、討論を行う(6)。
第13回判例(事例)について発表し、討論を行う(7)。
第14回判例(事例)について発表し、討論を行う(8)。
第15回第10回から第14回までの授業のまとめと討論 を行う。