公共政策論Ⅱ
担当者
単位・開講先必修  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングPOS-102

授業の概要(ねらい)

 社会には、個人では解決することが困難な多くの公共的な問題(政策課題)がある。公共政策とは、こうした公共的問題を解決するための、解決の方向性と具体的な手段であり、国や地方自治体などによって、様々な公共政策が実施されている。
 公共政策論Ⅱでは、公共政策論Ⅰを踏まえて、公共政策の決定、実施などに関する基本的な知識を修得し、政策課題の解決に役立つ基礎的な能力を得ることを目指している。授業では、公共政策決定の合理性、政策決定と利益との関係、制度の政策への影響、政策に対する理念(アイディア)の影響など公共政策の決定の問題について講義を行う。また、公共政策の実施、公共政策の評価、公共政策を提供するしくみ(管理システム)などについても学ぶこととする。

授業の到達目標

①公共政策の決定、実施などに関する基本的な知識を修得する。
②政策課題の解決に役立つ基礎的な知識を修得する。
③公共政策に関する新聞記事を理解できる。(興味持って読むことができる。)

成績評価の方法および基準

 学期末試験を基本(約70%)とし、これに平常点等(約30%)を加味して判定する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『公共政策学の基礎[第3版]』(2020年) 秋吉貴雄・伊藤修一郎・北山俊哉著有斐閣
教科書
参考文献 

準備学修の内容

①各回の授業内容に関する教科書の該当部分を事前に読み、重要な用語(キーワード)の意味を理解しておくこと。
②国や地方自治体の政策に関係する新聞記事を出来るだけ読んでおくこと。

その他履修上の注意事項

①講義では、レジメを配付する予定である。
②講義の内容を、レジメ、教科書で確認し、復習すること。

授業内容

授業内容
第1回公共政策論Ⅱの授業の進め方などの説明を行う。
第2回政策決定と合理性(1)――政策決定の合理化への試みなどについて学ぶ。
第3回政策決定と合理性(2)――合理的意思決定の限界などについて学ぶ。
第4回政策決定と利益(1)――利益調整としての政策決定について学ぶ。
第5回政策決定と利益(2)――政治における利益の実現について学ぶ。
第6回「政策決定と合理性、利益」について、まとめ、質疑、意見交換などを行う。
第7回政策決定と制度――新制度論の台頭、制度による政策決定への影響について学ぶ。(オンライン授業)
第8回政策決定とアイディア(1)――アイディアの概念、政策への影響について学ぶ。
第9回政策決定とアイディア(2)――アイディアの政策への影響プロセスについて学ぶ。
第10回公共政策の実施(1)――政策実施の位置づけと構造などにについて学ぶ。
第11回公共政策の実施(2)――実施研究のアプローチなどについて学ぶ。
第12回公共政策の評価(1)――評価のロジック、種類と機能などについて学ぶ。
第13回公共政策の評価(2)、公共政策管理のシステム(1)――政策評価の政治性と参加、市場メカニズムの活用などについて学ぶ。
第14回公共政策管理のシステム(2)――地方分権、ガバナンス論などについて学ぶ。
第15回講義のまとめ、意見交換などを行う。