会計学特講Ⅰ
担当者金子 善行教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学研究科 経済学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

財務会計とは,企業外部の利害関係者を会計報告書の受け手として行う会計をいいます。近年,推進されてきた会計ビッグバンの下では,資本の国際的な流通を促進するために,会計基準の国際的な共通化(コンバージェンス)が図られてきました。会計学特講では,大きな変貌を遂げた日本の企業会計制度を対象に,財務諸表がどのような考え方に基づいて作成されているのかを学んでいきます。

授業の到達目標

会計学特講では,企業会計における計算手続きを単に覚えるのではなく,その背後にある考え方を理解することを目標とします。具体的には,日本の企業会計制度を対象として,財務諸表(貸借対照表,損益計算書,株主資本等変動計算書,キャッシュ・フロー計算書)がどのような考え方に基づいて作成されているのか,を理解することを目指します。

成績評価の方法および基準

期末レポート及び授業への取組みを基に総合的に評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書財務会計講義 最新版桜井久勝中央経済社
参考文献

準備学修の内容

授業スケジュールで指定されているテキストの該当部分を事前に読んできて下さい。

その他履修上の注意事項

テキストをベースとして授業を行いますが,適宜,各テーマにおける最新のトピックや論点もフォローしていきます。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
財務会計の機能と制度
第2回利益計算の仕組み
第3回会計理論と会計基準(会計基準の必要性~演繹的アプローチの展開)
第4回会計理論と会計基準(企業会計原則の一般原則~会計情報の質的特性)
第5回利益測定と資産評価の基礎概念(現金主義会計と発生主義会計~発生主義会計の基本原則)
第6回利益測定と資産評価の基礎概念(資産評価の基準)
第7回現金預金と有価証券(資金運用活動の資産と収益~有価証券)
第8回現金預金と有価証券(デリバティブとヘッジ会計~キャッシュ・フロー計算書)
第9回売上高と売上債権(営業循環における収益の認識~一時点での収益認識)
第10回売上高と売上債権(一定期間にわたる収益認識~売上債権)
第11回棚卸資産と売上原価(棚卸資産の範囲と区分~仮想通貨)
第12回有形固定資産と減価償却(固定資産の範囲と区分~減価償却)
第13回有形固定資産と減価償却(固定資産の期末評価)
第14回有形固定資産と減価償却(リース会計)
第15回無形固定資産と繰延資産
講義のまとめ