英語圏の文学Ⅰ
担当者木谷  厳教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングLIE-105

授業の概要(ねらい)

 英語で書かれた文学を読み進めることをつうじて、英語による表現力への理解を深めるとともに、英語が使われている国・地域の文化について理解します。また、将来教職を志望する学生の場合は、中学校および高等学校における外国語科の授業に上記の内容を生かすことができるようにします。
 この授業では、学期を通じて、おもに英語圏文学の児童小説および文芸小説の抜粋を丁寧に読み進めます。いわゆる「多読」と対をなす読解法である「精読」に焦点を当ててテクストを読み解きながら、英文法、英語圏文学・文化についての解説も適宜おこないます。また、相互理解と説明力を高めるためのグループ・ディスカッションを取り入れます。その他、音読の練習も取り入れることによって、英語の言語芸術が持つ独特のリズムを体感することも意識します。

授業の到達目標

 ・英語で書かれた名文をじっくりと読み解くことで、辞書を丁寧に引いて精読する習慣を身につけている
 ・文学テクストにおいて使用されている様々な英文法や英語表現を正確に理解しまた説明できる
 ・緻密な読解に必要となる論理的思考能力、ならびにその思考を日本語で言語化する能力を高めている
 ・英語圏における国や地域の文化について理解しようとする意欲を持ち、異文化に対する想像力も高められている

成績評価の方法および基準

・毎回課される提出課題の成果 40%:各回のテーマとなる英文読解のスキルを、英文学、英語圏文化の観点とあわせて理解し説明できるかを評価します。

・学期末の筆記試験の成果 30%:学期をつうじて学んできた英文読解のスキルを、英文学、英語圏文化の観点とあわせて理解し説明できるかを評価します。
 
・平常点 30%:授業への参加・貢献度、受講態度(積極的かつ協調的に学ぶ態度等)の状況を基準とします。
 

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は用いず、教員が自作の資料を毎回配布します。
参考文献

準備学修の内容

以下のような準備学習課題を出します。この予習をもとに授業を進めますので、予習を怠ると授業の理解を深めらなくなります。
  ・一定量の英文を適切な日本語に直す課題(13回程度)
  ・配布資料や参考文献の読み込み
  ・授業内容に関連する資料や文献等の自主学習

その他履修上の注意事項

 ・毎回電子辞書ないしは紙の辞書を手元に用意してください。
 ・「英語圏の文学 III、IV」を履修していなくても受講可能です。
 ・授業中に解説した文法知識を効果的に定着させるためにも「基礎英文法I」を同時受講することを強くお勧めします。
 ・欠席および公欠の扱いについては、大学の規程にしたがいます。
 ・遅刻(授業開始時刻に着席していない)が複数回ある場合は、欠席としてカウントします。
 ・私語は厳に慎んでください。
 ・受講に際してとくに対応が必要な場合(病気や怪我、障害など)は遠慮なく申し出てください。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション――精読(close reading)のすすめ(オンライン)
第2回精読の際、どのようなことを意識して読むべきか
第3回「自然に読む」にはどうすればよいか――話の流れを理解するには
第4回所与の条件から読みを引き出す
第5回いかに早く全体図を捉えるか――背景がわかれば話はさらにわかる
第6回1文が長い文章を読むコツ――「チャンクで読む」とは?
第7回チャンクで区切り、前から英文を読む練習
第8回接頭辞や接尾辞から単語を推測する
第9回単語の思い込みを避ける & 文の構造を正確に理解する
第10回関係代名詞と接続詞のthatに注目する
第11回文型および自動詞、他動詞、節を中心に
第12回(句) 動詞の掛かり具合 (特に前置詞の掛かり方) や構文を把握する 「スキャニング」と「スキミング」、「段階読み」に挑戦してみる
第13回さまざまな接続詞の働きに注目する
第14回全体のまとめ、筆記試験
第15回LMSをつうじたレポート課題
 ※状況に応じて順番や内容が変わる可能性もあります。