生徒指導・進路指導論
担当者杉坂 郁子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングESS-111

授業の概要(ねらい)

座席指定で、グループディスカッションとグループごとのまとめ・発表中心の授業を行う。座席・グループは数回ごとにかえる。
生徒指導と進路指導は、ともに人格のより良い発達を支援するという目的を持ち、密接な関係にある。子どもたちを取り巻く社会状況が急激に変化する中、多様化、複雑化するこれらの指導について、知識や理論をふまえた上で、事例を取り上げながら、実践に役立つ考え方を学ぶ。

授業の到達目標

生徒指導は単なる問題行動への対応のみを指すものでない。また、進路指導は本来、単なる進学や就職のための出口指導ではない。生徒指導、進路指導の意義を正しく理解するとともに、学校現場で実践するための基礎的な力をつける。

成績評価の方法および基準

毎回の振り返りシートの内容を点数化したもの、発表の回数と内容、授業への出席・取組状況 (70%)
レポート(30%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特定の教科書は使用しない。授業の際、資料を配布する。
参考文献生徒指導提要文部科学省

準備学修の内容

・授業の最後に次回の内容の予告をするので、その内容について、レポート等にまとめること。(授業では、まとめてきたものをグループ内で共有し、考察、発表を行う)

その他履修上の注意事項

・2回目(1回目の対面授業)で、授業方針の提示、座席・グループ決めを行うので必ず出席すること。忌引き、感染症などの特段の理由があって出席できない場合は、3回目の前日までに杉坂の研究室(10号館9階912)に来ること。3回目の授業開始の直前は不可。3回目以降の突然の受講は出来ない。
・座席指定のグループ学習を取り入れ、学生が主体的に参加する(出来るようになる)授業を行う。座って聴いているだけの教員からの一方向の授業を望む受け身の学生や他とのコミュニケーションを嫌う学生には適さない。
・受講生全体の学習効果を上げるため、学習環境、授業規律を重んじる。遅刻は出来ない。自己管理、体調管理をしっかり行い(コロナなどの感染症以外の)欠席は極力しないこと。
・やむを得ず欠席した場合は、欠席した日の授業資料等を、次回の授業までに研究室に取りに来ること。

授業内容

授業内容
第1回オンライン授業(課題レポートあり、締切り厳守)
 受講上の心構えや注意
 「生徒指導」に関する原体験の振り返り

第2回対面授業1回目
 座席・グループ決め(こちらで指定します。必ず出席すること)
 生徒指導とは何か ➀ 
・生徒指導提要、生徒指導リーフより考える

第3回生徒指導とは何か②
・新聞記事より考える

第4回暴力行為について考える
・統計「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」からどう読み取るか
・校種別の特徴
・暴力行為の背景 

第5回不登校について考える①
・統計「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」からどう読み取るか
・不登校の事例から考える
 
第6回 不登校について考える②
・資料「不登校になった原因」からどう読み取るか
・学級集団の特徴
・児童生徒の居場所づくりについて

第7回いじめについて考える①
・いじめの定義とその変遷
・統計「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」からどう読み取るか

第8回いじめについて考える②
・いじめのメカニズムとその対応(事例から分析する)

第9回いじめについて考える③
・いじめのサイン
・教員の指導といじめの関係性について

第10回オンライン授業(レポート提出の課題あり)
生徒指導に関する資料・書籍から考える
・自己肯定感をどう養うか
・生徒指導の理論と実践

第11回進路指導とは何か①
・進路指導の原体験の振返り
・進路指導とキャリア教育
・キャリア教育が求められる背景

第12回進路指導とは何か②
・勤労観・職業観を育むには
・事例から考える(誤った進路指導)

第13回校則について考える
・資料、新聞記事等から考える
・規律を守らない生徒の背景
・教育と法の狭間から

第14回性的マイノリティに係る児童生徒への指導について
・性的マイノリティとは
・資料「学校における性同一障害に係る対応に関する状況調査」より
・学校としての留意点や配慮について

第15回生徒指導・進路指導論のまとめ レポート課題あり
・教員になったら、どのような 生徒指導・進路指導をしたいか