集団の中での心理
担当者滝聞 一嘉教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングEDP-102

授業の概要(ねらい)

 この授業では、個人が他者・集団・社会からどのような影響を受けるかという「社会的影響の心理」を解説します。
 具体的には、(1)条件づけ・認知的不協和・認知的バランスによる態度変化といった個人レベルでの心理、(2)承諾を導く技法、説得による態度変化、援助行動といった対人レベルでの心理、(3)同調、リーダーシップ、集団凝集性、集団意思決定といった集団レベルでの心理、(4)流行、流言・デマといった社会レベルでの心理を解説します。
 これらの内容は社会心理学の領域に属します。社会心理学は人間の行動が社会的要因によってどのように影響されるかを研究する学問です。
 授業中に社会心理学の実験、調査、心理テストを体験してもらうなどして、できるだけ多くの具体例を示しながら授業を進めていきます。
 ★授業の一貫として、教育学演習・卒業研究・その他の研究への参加協力をお願いする予定があります。あらかじめご承知おきください。

授業の到達目標

①個人、対人、集団、社会という社会心理学の4つのレベルにおける代表的な研究領域について基礎的事項を理解することができる。
②社会心理学の研究方法について実際に実験、調査や心理テストを体験することで実践的に理解することができる。

成績評価の方法および基準

 1)レポート(60%)
 2)平常点(40%):授業内容を踏まえて自分なりに考えたことや感じたことを毎回「コメント課題」として提出してもらい、その内容と分量で評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献 社会心理学小辞典(増補版)古畑和孝・岡隆(編)有斐閣

準備学修の内容

 配布資料(オンライン配信)の指定箇所を読んでおくこと。

その他履修上の注意事項

 1)第1回の授業はオンライン授業です。
 2)第2回~第14回は対面授業です。
 3)第15回の授業はプラスアルファのオンライン授業です。

授業内容

授業内容
第1回★オンライン授業
 社会心理学の視点
  社会心理学とは、社会心理学の対象
第2回 社会的影響(1)
  同調①
第3回 社会的影響(2)
  同調②、流行
第4回 社会的影響(3)
  社会的勢力
第5回 社会的影響(4)
  権威への服従
第6回 社会的影響(5)
  承諾を導く技法①
第7回 社会的影響(6)
  承諾を導く技法②
 集団と個人(1)
  緊急事態での行動
第8回 集団と個人(2)
  集団での課題遂行
第9回 集団と個人(3)
  集団凝集性、リーダーシップ、集団分極化
第10回 集団と個人(4)
  集団所属の理由
 態度と態度変化(1)
  態度とは、態度変化の要因、欲求満足と態度変化、条件づけと態度変化
第11回 態度と態度変化(2)
  認知的バランスと態度変化①
第12回 態度と態度変化(3)
  認知的バランスと態度変化②
  認知的不協和と態度変化
第13回 態度と態度変化(4)
  説得とは、恐怖訴求、説得への抵抗
第14回 態度と態度変化(5)
  一面提示と両面提示
第15回★プラスアルファのオンライン授業
 補足とまとめ