入門マクロ経済学Ⅱ
担当者岩崎 淳教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECT-104

授業の概要(ねらい)

 本講義では、前期の「入門マクロ経済学Ⅰ」で学んだ基本的な知識や考え方の枠組みを更に踏み込んでより深く学ぶことで、より実践的な議論ができるようになることを目指す。
 具体的には、日本の財政赤字の問題、デフレの問題、失業や格差の問題などについて考える上での知識、理論的枠組みと実際の分析を学ぶ。

授業の到達目標

①マクロ経済学の基礎的な知識、考え方を習得し、日本銀行の「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が理解できるようになる。
②日本経済の抱えるマクロ経済面の問題につき、実際の状況を踏まえて他者と議論できるようになる。

成績評価の方法および基準

期間中にLMSを用いて半期ごとに4回実施される小テスト:40%
期末テスト:60%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『マクロ経済学・入門(第5版)』福田慎一、照山博司(有斐閣アルマ、有斐閣、2016年)
参考文献『やさしいマクロ経済学』塩路悦朗(日経文庫、日本経済新聞出版社、2019年)
参考文献『アセモグル/レイブソン/リスト マクロ経済学』D・アセモグル他(東洋経済新報社、2019年)
参考文献『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』ティモシー・テイラー(かんき出版、2013年)
参考文献『マンキュー入門経済学 [第3版]』N・グレゴリー・マンキュー(東洋経済新報社、2019年)
参考文献『マンキュー マクロ経済学Ⅰ入門編 [第4版]』N・グレゴリー・マンキュー(東洋経済新報社、2017年)

準備学修の内容

【事前学修】
講義日程ならびに講義中の指示に従って、教科書ならびに参考書の該当箇所を予習し、不明個所を認識する。
【事後学修】
講師が講義で配布する資料、学んだ内容に関する教科書ならびに参考書の該当箇所を読み直し、理解を改めて確認した上で、不明個所が理解できたことを確認する。不明個所が残った場合には教員にメールを通じて、あるいは講義時に問い合わせる。
【必要時間】
当該期間に30時間以上の予復習が必要。

その他履修上の注意事項

・円滑な講義運営のため受講者確定後に座席表を策定しますので、それに基づいて着席して下さい。
・期末試験は15回の講義終了後、定期試験として行います。
・講義中、講師の指名により質問を行います。回答に対する加点・減点は行いませんが、正誤を問わず回答の姿勢等を合否判定に用いる場合があり得ます。
・事前学修に基づく質問など、受講生による活発な講義への参加を期待します。
・小テストなどの課題に対しては、講義の中で解説等のフィードバックを行います。
・この科目と学位授与方針との関連をカリキュラムマップを参照し理解して下さい。
・講義中の私語等,他の受講生の妨げとなる行為があった場合には,警告を行ったうえで退出指示や成績評価における大幅減点,もしくは不合格とする場合があります。

授業内容

授業内容
第1回講義オリエンテーション
― 講義の目指すもの、進め方、評価方法などについて学ぶ
第2回GDPとは何か
― 経済力の指標としてのGDPについてより深く学ぶ
第3回消費と貯蓄の理論
― 消費と貯蓄に関する理論について学ぶ
第4回設備投資と在庫投資
― 投資の決定要因、資本の限界生産性や投資理論について学ぶ
第5回金融と株価
― マクロ経済における金融の役割について学ぶ
第6回貨幣の需要と供給
― 貨幣の役割と貨幣供給、さらにはテイラールールについて学ぶ
第7回乗数理論とIS-LM分析(1)
― 有効需要と乗数理論について学ぶ
第8回乗数理論とIS-LM分析(2)
― 財市場とIS曲線、貨幣市場とLM曲線、これを統合したIS-LM分析、その下での経済政策の効果について学ぶ
第9回経済政策の有効性
― 景気循環と経済政策、マネタリズム、非伝統的金融政策などについて学ぶ
第10回財政赤字と国債
― 財政支出拡大のマイナス面などについて学ぶ
第11回インフレとデフレ
― 価格調整とそのコストについて学ぶ
第12回金融政策の実際(オンライン授業、LMSによるオンデマンド方式)
― 実際に中央銀行が行っている金融政策の実際について学ぶ
第13回失業問題
― マクロ経済における労働市場について学ぶ
第14回経済成長理論
― 経済成長の源泉や経済成長理論について学ぶ
第15回オープン・マクロ経済
― 為替レートと経常収支、その決定要因について学ぶ