担当者 | 市丸 誠男教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [国際経済学科] | |
科目ナンバリング | CME-202 |
この授業では、「マーケティング」について理解を深め、そしてマーケティング手法を自らが実践できるようになることを学びます。「マーケティング」とは突きつめて考えると、「新しい価値」を世の中に打ち出していくことです。人々の喜びや感動など、人の心を揺さぶり、動かしていくことです。「マーケティング」とは、実は身近にあり、難しいものではなく、面白い仕組みです。今日、デジタル化、グローバル化が急ピッチで進むなか、あらゆる業種、業界においてマーケティングの実践が従来にも増して必要となってきました。
本講義では、Ⅰ(前期)には、マーケティングの“基礎編”として、包括的にマーケティングについて理解していただきます。
Ⅱ(後期)には、“応用編”として、経営戦略の中核にマーケティング活動を位置づけ、日本のトイレタリー・日用品業界ナンバー1の花王のマーケティングの実践を事例として解説するとともに、産業財のビジネス・マーケティングについて理解を深めていただきます。
「知識のマーケティング」と実践に役立つ「知恵のマーケティング」の両面を習得し、実社会で主体的にマーケティングを活用できるようになること。また、就職活動に役立てる。
授業への貢献度を20%、レポート課題の内容を80%にて評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特にテキストは使用せず、必要に応じてプリントを配布します。 | ||
参考文献 | 『価値づくりマーケティング』 | 上原征彦、大友純 | 丸善出版 |
具体的には配布資料(レジメ)に従って授業を行います。配布資料に関わる内容については自分で調べるなど関連情報に触れておくこと。マーケティングの理解をより深めるためにも、マーケティングⅠ、Ⅱを合わせて履修することを薦めたい。
講義内容を配布資料に追記し、書いて覚えることを勧めます。
マーケティングに関する知識と同時に、消費者のニーズ(欲求・要求)や価値観をかぎ取り、感性を磨くために必要な方法。
1.話題の催物、映画、コンサートに行き体験する
2.美術館・博物館で芸術に触れたり、地球や生命や科学技術に対する認識を深める
3.ヒット商品情報に関する雑誌・新聞や発想法の本を予習・復習で必ず読む
以上のことを日々心がけること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | <オリエンテーション> 1)コース概要と進め方 2)マーケティングⅠの復習 |
第2回 | <マーケティングとイノベーション> 1)日本におけるモノづくりの変遷と課題/自前主義からの転換 2)オープン・イノベーション |
第3回 | <花王の企業理念と経営戦略・事業戦略・組織戦略> 1)花王の理念/花王WAY 2)花王の戦略の考え方/花王のマーケティング |
第4回 | <環境分析、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング> 1)花王の消費者研究 |
第5回 | <花王のマーケティング戦略—策定の仕方> 1)製品戦略/価格戦略/流通戦略 |
第6回 | <花王のマーケティング戦略—プロモーション戦略> 1)IBCとコミュニケーション戦略 |
第7回 | <花王の科学的ブランド・マネジメント戦略> 1)ブランドづくり/発売後の育成・強化の考え方 |
第8回 | <花王のこれからのブランド戦略> 1)SDGsとESG/グローバルブランド戦略 |
第9回 | <産業財マーケティング> 1)産業財(ビジネス)マーケティングとは/企業における経営管理課題 2)消費財と産業財 |
第10回 | <産業財(ビジネス)マーケティングの基本視点と買い手の分析> 1)買い手の立場に立つとは/消費財と産業財の買い手の立場の違い 2)コミュニケーションの基本視点 |
第11回 | <真の顧客> 1)BtoBアプローチの本質はBtoC 2)顧客の顧客は誰なのかを知る |
第12回 | <技術の必要性> 1)技術の顧客適合の重要性とは 2)技術の価値を決める条件とは |
第13回 | <情報の優位性と戦略提案の重要性> 1)売り手—買い手の主導権確保/交渉力と情報力 |
第14回 | <真の売るべき価値> 1)産業財における商品価値 2)事例研究 |
第15回 | <情報化時代における企業のマーケティング対応> 1)情報化時代の企業環境/規模・範囲・連結の経済性 2)ネットワーク型社会における特徴とその対応 |