日本の食料・農業Ⅰ
担当者赤木 徳顕教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECP-205

授業の概要(ねらい)

 食料や農業を取り巻く環境を見ると、我が国の消費者は年間飲食に総額およそ86兆円を支払っています。この分野には、農業・漁業などの1次産業に限らず、外食・食品製造業または流通業など、多くのビジネス・就業者が関わる大きな分野となっています。いずれこういった分野に就職する可能性がある学生もいるでしょうし、そうでなくても人間生活にとって食やそれに材料を供給する農業は重大な領域であるので、そうした領域を理解するための道筋をつけることを、この授業では目指したいと思っています。
 現在私たちが直面している食料や農業を取り巻く問題を、広い視野を持って俯瞰してみたいですし、食料供給、食品の安全性、外食産業といった身近な問題も取り上げていく予定です。前期の日本の食料・農業Ⅰでは、まず食料について考えます。続いて後期では、日本の農業の現状を取り上げます。

授業の到達目標

 私たちが直面している問題にどの様なものがあるかを、受講生が考える手掛かりを提供したいと思います。授業で使われる概念や問題の立て方をよく理解してもらう事が目標になります。近年、食料、農業を取り巻く環境が大きく変わりつつあります。そういった新しい動きに、受講生が関心が持てるように取り組んでいきます。

成績評価の方法および基準

 最終試験(40%)と平常点(講義中のコメントシートやディスカッションへの参加等 60%)で評価します。平常点は出席点ではなく、講義中のコメントシートの質およびディスカッションへの貢献度によって評価します。最終試験は持ち込み可とします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書フードシステム入門薬師寺哲郎・中川隆編建帛社
参考文献食料経済高橋正郎編オーム社

準備学修の内容

 日頃から新聞やテレビなどを通じて、食料や農業にどのような問題があるのか関心を払ってください。講義で用いるパワーポイントやプリントのなかには講義の前の週までに配るものがあります。そうしたものにあらかじめ目を通してください。

その他履修上の注意事項

 なによりも講義の大まかな流れをつかむことが大事です。講義内容への質問は大いに歓迎します。

授業内容

授業内容
第1回イントロ:人は何を食べてきたのか
第2回食料輸入と自給率について学ぶ
第3回世界の人口と食料問題
第4回食のグローバル化と貿易の現状
第5回食をめぐる様々な貿易問題
第6回フードシステムとは何かを学ぶ
第7回日本型食生活について学ぶ
第8回食生活の変化とその原因について考える
第9回食品と栄養について考える
第10回食品の安全性について考える
第11回食品産業(主に製造業)の現状を学ぶ
第12回食品流通業の現状を学ぶ
第13回外食・中食産業の現状を学ぶ
第14回食料消費と環境の関係について学ぶ
第15回食の未来を考える+最終試験