この授業では美術史・文化遺産実習3A-Iに引き続き文化財を科学的な視点から調査し、それぞれの文化財に適した調査研究方法や保存修復方法を検討する技術を身につけることを目的とします。そのために、帝京大学文化財研究所に設置されている大型の分析装置などを使用した、より実践的な文化財科学研究の基礎を学習します。加えて本授業では地域の文化財等の見学を通じて文化遺産の活用などについても学習します。
地域の文化遺産を訪ねて見学をすること、および実際の遺物などを対象とした科学的調査や保存修復について学習することで、文化遺産の調査・研究・活用の一連の知識を習得する。
毎日の実習に関するレポートの内容(50%)と授業に取り組む態度(50%)で評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 文化財のための保存科学入門 | 京都造形芸術大学 | 角川学芸出版 |
参考文献 | 文化財分析 (分析化学実技シリーズ―応用分析編) | 日本分析化学会 | 共立出版 |
文化財には様々な種類があり、保存方法や活用方法は様々です。
文化庁の「文化財に関するパンフレット」を事前に熟読し、文化財の種類や活用事例について学習してください。
https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/shuppanbutsu/bunkazai_pamphlet/pdf/pamphlet_ja_01.pdf
授業内容は美術史・文化遺産実習3A-Iの発展的内容となっていますので、美術史・文化遺産実習3A-Iも併せて履修することをお勧めします。
本実習は2021年9月7日~10日の4日間、八王子キャンパスS71(美術史・文化遺産実習室)にて実施する予定です。
※2021年8月20日現在、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け、日程について調整中です。
夏休み中の実施が難しい場合、後期の土曜日を4日間利用して授業を実施する可能性があります。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 1日目:絵画の材料と技法 「鉱物顔料について」 担当:藤澤・三浦・金井 |
第2回 | 1日目:絵画の材料と技法 「絵具の調合」 担当:藤澤・三浦・金井 |
第3回 | 1日目:絵画の材料と技法 「色を固定する科学」 担当:藤澤・三浦・金井 |
第4回 | 2日目:遺跡出土動物遺体の調査 「動物考古学とは」 担当:植月 |
第5回 | 2日目:遺跡出土動物遺体の調査 「動物の骨格」 担当:植月 |
第6回 | 2日目:遺跡出土動物遺体の調査 「遺跡出土遺体の同定」 担当:植月 |
第7回 | 2日目:遺跡出土動物遺体の調査 「遺跡出土遺体の解釈」 担当:植月 |
第8回 | 3日目:遺跡出土有機物の保存と調査 「植物考古学とは」 担当:畑・赤司 |
第9回 | 3日目:遺跡出土有機物の保存と調査 「フローテーション法」 担当:畑・赤司 |
第10回 | 3日目:遺跡出土有機物の保存と調査 「土器圧痕の調査」 担当:畑・赤司 |
第11回 | 3日目:遺跡出土有機物の保存と調査 「植物種実の同定」 担当:畑・赤司 |
第12回 | 4日目:岩石・鉱物・土器の科学調査 「日本遺産の仕組み「星降る中部高地の縄文世界」を例に」 担当:金井 |
第13回 | 4日目:岩石・鉱物・土器の科学調査 「岩石・鉱物の地球科学的成因」 担当:金井 |
第14回 | 4日目:岩石・鉱物・土器の科学調査 「岩石・鉱物・土器の科学調査」 担当:金井 |
第15回 | 4日目:岩石・鉱物・土器の科学調査 「黒曜石原産地推定」 担当:金井 |