環境関連法規入門
担当者佐藤 宏樹
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングENS-201

授業の概要(ねらい)

 この講義では環境問題を理解するために、環境問題対策として作られてきた政策・法律という側面から見ていきます。環境関連の法律を学ぶ入門編講義です。
 具体的には、日本の環境政策の根本ともいうべき環境基本法をスタートに、私たちの身近な製品に関わるリサイクル関連法まで、幅広い分野から捉えていきます。法律の成り立ちや仕組みを知ることによって、日本の環境政策の成り立ちの概観をつかむとともに、各法律が私たちの生活にどのようにつながっているのかを学んでいきます。
 エコビジネス概論を履修済みの方は、その知識と合わせることによって、商工会議所が実施している「環境社会検定(eco検定)」の受験対策にも有用な講義となっていますので、ぜひ受講後はeco検定にも挑戦をしてみてください。
 また、この講義はワークショップ形式がメインとなる参加型授業です。座学で学んだ内容や環境に関するトピックを受講生同士でグループ対話(ダイアローグ)やワークショップという形式を用いて理解を深めていきます。このプロセスを通し、情報として得るだけではなく個人個人の普段の生活に紐づいた知識とすることを目指します。

*コロナの影響により授業の実施方法がシラバス執筆時点(2021年2月)で不透明なため、授業が始まる数日前には念の為LMSを確認するようにしてください。また、第1回目の他に1コマだけオンデマンド授業となる予定です。詳しくは講義内でお伝えします。

授業の到達目標

 テレビや新聞、Webなどで環境問題を目にするたびに、「これってあの法律が関係するんじゃないかな?」と、日常のシーンでもどんな法律に関わる問題や事象なのかを意識できるようになってもらいたいと思います。
 エコビジネス概論を履修済みの方は、この講義でより深い知識を身につけ、是非ともeco検定試験にチャレンジし、合格を目指してほしいと思います。
 またグループワークを通して、知識として得たものを、自分の中で応用が効く知恵に高められるようにしていきましょう。

成績評価の方法および基準

 授業への出席は基本とし、授業への参加度(グループ対話やワークショップ)を70%、期末課題を30%目安として、総合的に評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 講義内容によって、必要な際は資料を配布します。また、興味のある事例についてWebや新聞、ニュースなどから情報として得ておいてください。
参考文献 東京商工会議所(編)『改訂6版 環境社会検定試験eco検定公式テキスト』
 日本能率協会マネジメントセンター(2017)
参考文献 鈴木和男『環境社会教科書 eco検定一発合格テキスト 改訂3か版対応』翔泳社(2012)
参考文献 鈴木和男『eco検定頻出予想問題集 改訂3版対応 2012年版』エクスナレッジ(2012)

準備学修の内容

 環境問題は日々新しい情報や事例が出てきています。そのため、最新事例をWebや新聞、ニュースなどを用いて常にインプットしておきましょう。普段使用している使い慣れたツール(Twitter、Facebook、スマートフォンアプリなど)でも構いません。大事なのはいかに関連する情報に触れているかです。さらに、興味を持った内容についてはより深く情報を集め、可能であれば関連する文献を読んでおくと良いです。
 eco検定合格を目指す方は、毎回授業で習った範囲は必ず復習しましょう。復習することで力になりますので、合格がより一層近づきます。

その他履修上の注意事項

*重要 この講義はワークショップ形式がメインとなる参加型授業です。各自が主体的な参加姿勢を持ち参加してもらいたいと思います。

 知識や情報の習得だけを目的とするのではなく、法律が日常生活のツールであることを意識して学習して欲しいと思います。
 受講後は、エコビジネス概論の知識と合わせ、企業の業務やキャリアアップのために取得が盛んになっているeco検定にチャレンジしてみましょう。
 実際の授業カリキュラムは進捗や理解度によって変更になる可能性があります。その際は授業の中でお知らせします。
 また、この講義は佐藤が受け持っている3つの講義(エコビジネス概論:1年後期〜、環境関連法規入門:2年前期〜、環境系キャリアサポート概論:2年後期〜)と連携しており、中級編に位置付けられます。受講する順番は自由ですが、連続して受講すると理解が深まると思います。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション 【オンデマンド授業】
第2回気候変動の現状を知る / クラスビルディングワーク
第3回各家庭のゴミの現状から廃棄物対策について考える / リサイクル関連法について
第4回ワークショップ / エネルギー対策関連法について
第5回日本の環境関連法規の変遷 / 大気、騒音、振動に関する対策(大気汚染防止法など)
第6回地球環境に関する対策(フロン回収破壊法など) / 水、土壌に関する対策(土壌汚染対策法など)
第7回ワークショップ / グループダイアローグ
第8回リサーチ課題プレゼンテーション①
第9回リサーチ課題プレゼンテーション②
第10回日本が抱える環境問題とそのために生まれた環境関連法規
第11回ワークショップ / グループダイアローグ
第12回グループ課題プレゼンテーション準備
第13回グループ課題プレゼンテーション①
第14回グループ課題プレゼンテーション②
第15回プレゼンテーションフィードバック / 授業リフレクション