宗教学Ⅰ
担当者高橋 裕史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリングRES-101

授業の概要(ねらい)

*本講義はコロナ対策の一環として、受講者数を抽選によって50~60人程度に制限します。
 私たちが宗教を強く意識することは少ない。しかし、 私たちが宗教と接する、もしくは接している/接しざるを得ない場面は意外に多い。例えば、宗教に伴う食のタブーや、医療現場での宗教信仰の問題などを、どれだけの人が知っているだろうか。このように宗教を信じる/信じないといった問題とは無関係に、宗教の知識は重要なリテラシーの一つとなっている。そこでこの授業では、宗教の持つ様々な側面や役割について、歴史・文化・政 治・経済その他の文脈から見つめ直し、宗教に関する知見の涵養に努めることにする。なお、この授業特定の宗教の信仰などを勧めるものでは決してないことを付け加えておく。

授業の到達目標

1. 宗教に対する客観的な知識と把握の仕方を習得する。
2. 上記の方法を身につけることで、宗教への偏見や誤解を無くし、宗教と理知的に接する姿勢を習得する。

成績評価の方法および基準

 日本の大学の単位修得が容易過ぎるとの批判を受けて久しいが、この授業では、成績評価を厳格に実施する。
前年度の本講義の単位「非認定」率は35%で、「楽単」とは言い難いかもしれない。
・複数回の講義内試験と最終試験を一応の基準とする。   
・レポートを課した場合、レポートの期限までの提出が最終試験の受験資格となる(提出しないで試験に出て答案を出しても評価はDもしくはD2)。なおレポートの課題は、インターネットでの「コピペ」を防ぐために、高橋が配布した文献の内容に関する解答を中心としたものとなる。またレポート課題の論文は日本語だけではなく英語の論文も考えている。レポートは指定した講義日の開始時に回収する。従って、友達に依頼された分の回収は受け付けない。
・出席は単位認定を担保するものではない。皆勤でも試験等の成績が悪ければ単位の認定は難しい。
・講義時の態度も、単位認定および成績評価に反映される。
*なお正当な理由で受験できなかった人は、一週間以内に教務課に届け出ること(証明書等の提示が必要)。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書・特定の教科書は無いが、「参考文献」が、教科書に準じる教材となるので購入するように。
参考文献『宗教学』石井研二著弘文堂

準備学修の内容

・現代新書、岩波新書、中公新書で仏教、キリスト教その他宗教学や宗教史関係のものを1冊、目を通しておくこと。また新聞、テレビのニュースなどで、宗教問題が取り上げられているかどうかを確認し、取り上げられていた場合は目を通しておくこと。
・少なくとも、この授業では、私語を慎み、分からない部分が多くても、将来の自分への自己投資と思って我慢強く講義に望むことを、自分に言い聞かせること。

その他履修上の注意事項

*なお、このシラバスの記載内容とは、多少異なる形やテーマで、実際の講義が進む可能性もあることを、了解されたい。
①「おしゃべり」「電話」は厳禁とする。した場合この講義の履修を事実上「放棄」したものとみなし、即座に教室から退室してもらう。
②受講態度=遅刻、私語、内職、講義の途中退室、やる気のない態度や姿勢(イヤホンやヘッドホンを着用し、椅子にだらしなく腰掛けるなどその他)の悪い学生、真面目に事業を受けようとしている学生諸君の気力に水を差すような言動をする学生については、受講を認めない。
③受講学生である諸君一人一人の態度や姿勢が、帝京大学の「今と将来」の社会的「評価」を、延いては諸君自身の能力・人間性・社会性そのものを決定する、ということを肝に銘じてほしい。
④大学の授業は高校の授業の延長では無いので、その積もりのレベルと内容の講義をするので、心得ていて貰いたい。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス(講義内容の説明、守るべき規範事項の説明、講義の進め方その他。
*1回目の授業はLMSにコンテンツを掲載するオンデマンド形式となります。
第2回私たちと「宗教」。
第3回宗教を感じる時・・・。
第4回なぜ宗教は「縁遠い」のか。
第5回宗教と宗教「学」
第6回「食と宗教」をめぐって。
第7回「医療と宗教」をめぐって。
第8回「犯罪・罪と宗教」をめぐって。
第9回不可思議な体験談。
第10回心霊現象をめぐる諸問題。
第11回臨死体験をめぐって。
第12回De reincarnatione.
第13回「過去」を読み解く「鍵」としての宗教。
第14回「現代」を読み解く「鍵」としての宗教。
第15回まとめと「試験」。
注意:試験は定期試験期間での実施もあり得る。